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まずは告白から。私の名前はアドリアナ、私はスマートウォッチによる通知の中毒者だ。

昨年私がスマートウォッチに出会ったとき、自分がこれほど手首に表示される通知に依存するようになるとは正直夢にも思わなかった。今では私はもっと最適なデバイスを、まるで取り憑かれたように探し続けている。

Android Wear搭載のLGのGスマートウォッチ
Android Wear搭載のLGのGスマートウォッチ

だがこれがなかなか難しい。私は数ヶ月に渡ってPebbleスマートウォッチを使っていたが、今はAndroid Wearを搭載した初めてのデバイス、LG Gウォッチを使っている。この2つのデバイスの間にも、自分の手首にふさわしいデバイスを求めて幾多の競合製品を試している。

現在発売されているデバイスはどれも大きすぎて、知り合いなどに見せるとどれも同じリアクションが返ってくる。男性はどれにも興味を示すが、女性にはみな不思議(奇妙)がられるのだ。ツイッターのハッシュタグ「#JustNo(ただ嫌)」を使う人も多い。

これらのガジェットにはそれぞれ特徴があり、様々なニーズを満たしている。しかしどれも、私が本当に望んでいる大事なことを叶えてくれていない。私は、女性のデリケートな手首に装着しても違和感のない、魅力的なデバイスが欲しいのだ。

いったい、どうすればいいのだろう?

これが、…「スマート」?

「アドリアナ・リー:どのスマートウォッチも女性が着けると大きすぎておかしい」

スマートウォッチはまだ大衆向けの商品ではない。ただこれはもうすぐ変わるかもしれない。

今年単独で、世界のウェラブル・テクノロジー市場は52億6000万ドルを突破するとされている。さらに次の4年間で、スマートウォッチを筆頭にさらにそれは92億ドルに達すると予想されている。

ハイテク企業は、次々と新製品を世に送りだしている。ソニー、Pebble、Martianなどがマーケットを先行していたが、やっとグーグルからもAndroid Wearデバイスが登場した。これらはそれぞれ差別化を図っているが、結局はどれもこんな感じになる:

本当に?どれも巨大!(左からサムスンGear Live、Pebble Steel、LG G)
本当に?どれも巨大!(左からサムスンGear Live、Pebble Steel、LG G)

たしかに、229ドルのLG Gウォッチの文字盤は魅力的で楽しい。とはいえ、所詮その外観はゴムのバンドに黒い四角い板だ。私のように小さい手首につけると、それは正直コミカルで平らな箱のようだ。これでは「彼氏時計(boyfriend watch)」(わざと大きめに作られた女性用の腕時計)とすらいえないサイズだ。

唯一救いがあるとすればバンドが標準的な22mmサイズであることだ。でも素材はゴムで、しかも面白味のない黒かグレーのいずれかになってしまう。せめて皮かメタル製のバンドだったらもっとクールに感じるはずだ。

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ウェアラブル端末にとってスタイルは重要な問題だ(いや、これは大げさではない。なんといってもウェアラブルは身に着けるものだ。見た目が良いのに越したことはない)。スマートフォンの選択だって一種のファッション・ステートメントとなっている時代だ。ウェアラブルについては、女性にとってファッションはさらに重要かもしれないのだ。調査企業のNPDグループによる、ウェアラブル端末の購買層の大半は女性で、58%ものシェアを女性が占めるだろうという予測もある。

一部のウェアラブル・メーカーはこれを正しく理解している。私はジュエリーとしてもテクノロジーとしても十分なクオリティーの「Ringly」を高く評価している。またフィットネストラッカーのGear FitやWithings Pulse O2は、スマートウォッチを大きくずんぐりした箱の状態から解放してくれた。グーグルですらようやくこれに気付いたらしく、有名ファッション・デザイナーのダイアン フォン ファステンバーグ‎に依頼してGoogle Glassのデザインを改良している(だがその彼女でさえ「顔にカメラをぶらさげる」という違和感を払拭できずにいる)。

関連記事:女性向けの魅力的なウェアラブル・ガジェット「Ringly」が登場

しかし少なくともこれは第一歩だ。グーグルのAndroid Wearのデバイスを製造するパートナー企業達が、同じ考えをもって魅力的なデバイスを作ってくれることを期待したい。恐らく、最もおしゃれなAndroid端末を作っているHTCなら、Android Wearの見た目をもう一段高いレベルに引き上げてくれるかもしれない。

もちろん、これらのメーカーは美しい時計を作らざるを得なくなるかもしれない。アップルが長年噂されたiWatchを今年いよいよ出す可能性が出てきた。それがフィットネス向けデバイスなのか、完全なスマートウォッチなのかはまだ分からない。しかしそれが発売されれば、確実に美しいだろう。むしろ、美しくなければアップルは世の中にリリースしないだろう。

関連記事:アップルのiWatchが10月に発表されるという噂

Androidは「Ready to Wear」なのか?

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LG Gについていえば、明らかにその魅力はハードウェアに関するものではない。それはソフトウェアにあり、これに続くAndroid Wearスマートウォッチ、サムスンのGear LiveやモトローラのMoto 360にも同じものが搭載されている。ソフトウェアに関しては、相当いいスタートだといえるだろう。

Pebbleが今日のスマートウォッチ流行の火付け役だが、スマートウォッチの一般への普及を促すのはAndroid Wearになるかもしれない。Pebbleは開発者向けSDKを昨年リリースしており、より多くのユーザーとアプリを同社のストアに集めるための準備期間があった。一方のグーグルはAndroid Wearの開発者向けSDKを先日リリースしたばかりだ。しかし同じくリリースされたAndroid Wearのテスト・アプリでは、グーグルの考えるウェアラブル・デバイス上でのアプリや通知の役割がうまく示されている。

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時計と対話する主要な方法は音声コマンドで、これを使ってテキストへの返信やハイヤーの配車、メールの送信、歩数の表示その他を行うことができる。声を出しにくい状況では、タッチスクリーンに触れることでほぼ同じ機能にアクセスが可能だ。カード風のUIをスワイプしてフルカラーの通知を読んだり、Google Nowの提供してくれる関連性の高い情報(一部は位置情報も利用する)を見ることができる。

1.5インチの画面を垂直にスワイプすると、Eat24、Fancy、Delta航空のフライト情報、予定、メッセージなどの異なるカードが表示される。また各カードを横にスワイプするとより詳しい情報や設定画面が登場する。画面を手でかぶせるとディスプレイを消灯させるという機能を私は得に気に入っている。

しかし、これだけの機能を盛り込めば自然と問題も出てきてしまう。その代表的なものが電池寿命だ。タッチ画面を持たないe-paperディスプレイを持つPebbleは、一度充電すると5日から7日ほど動作する。MEMSディスプレイを持つクアルコムのToqも同じだ。しかしLG Gは、400mAhのバッテリーを持ち専用クレードルで充電スピードも早いが、一日半程しか電池が持たない。同社によれば一日以上使えるとしているが、絶えず活動している現代人にとってはまだ物足りない。

四角いものを無理やり丸い形に押し込む

LG Gウォッチは恐らく今後大量にリリースされるAndroid Wearウォッチの単なる最初のデバイスに過ぎない。したがって私の批判の多くはいずれ解決されるだろう。しかし恐らくすぐに改善されないのは、古いデザインの考え方によって生れる、かさばって快適さの足りない端末の作りだ。

これが快適に見えるだろうか?実際、快適ではない。
これが快適に見えるだろうか?実際、快適ではない。

手首は丸いものだ。Gウォッチの巨大で容赦なく直線的なそのボディは、着用するとまるで板を無理やり手に縛り付けているように感じられる。

これほど大きいと、よほどの高機能が内蔵されていて、例えば(電話とは独立した)スタンドアロンのスマートなガジェットだろうと期待してしまう。しかしその期待は外れることになる。Android Wearは必ずAndroid4.3以上のデバイスとペアリングされる必要があるのだ。

確かに大きな画面のほうが使い勝手がいい、というのはわかる。しかし問題なのは、未使用時に「体からぶら下がっているただのお荷物」に過ぎなくなってしまうことだ。

まだ希望がないわけではない。まもなく登場する、Android Wearにとって救いとなるスタイリッシュな端末がある。モトローラの「Moto 360」だ。

Moto 360を身に着けるモトローラ担当者
Moto 360を身に着けるモトローラ担当者
私が実際にMoto 360を着用した様子。大きいがLG Gに比べればまだ「彼氏時計」に近い。
私が実際にMoto 360を着用した様子。大きいがLG Gに比べればまだ「彼氏時計」に近い。

これは確かに見た目のいいスマートウォッチで、今市場に出回っている製品としては非常に珍しい。Martian製のデジタル・アナログ時計のように丸い画面は、サイズこそ大きいが新鮮で新しい。これなら、ちょっとハイテクな「彼氏時計」としてなんとか女性でも着けることができそうだ。

着け心地もより快適だ。先週Google I/O開発者イベントで担当者が私に着用させてくれたとき、他の物々しいスマートウォッチと同じかと思いきや、そうではなかった。デバイスが大きいのは事実だが、手首に良くフィットしている。それにソフトウェアも、丸いフレームにうまくフィットしていて、インターフェースの完成度にも驚かされた。

ということで今、私は8月に出荷される予定のMoto 360が待ちきれない状態だ。Moto360は魅力的だが、電池の寿命などまだ分からないことも多い。しかし、たぶん恐らく、ユーザーは期待していいだろう。

私も発売まで、(手首を空けて)期待して待ちたいと思う。

画像提供
LG Gの画面:LG
その他:ReadWrite

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