Juniper Researchは、人とテクノロジーの相互作用について大胆な予想を発表した。それによるとジェスチャーやモーションによる操作が特定のコンピュータ操作において将来非常に重要なものになるだろうとのことだ。

この調査によれば、2016年の終わりにはモーションやジェスチャートラッキングを利用したデバイスの台数は1.68億台ほどになるという。それらデバイスにはウェアラブルやVRも含まれる。

現在の普及の伸び率から考えて、早ければ2020年には4.92億台のそういったデバイスが出回るとされている。伸び率にして280%になり、人とコンピュータの相互作用が大きく変わることを考えると異常な伸びだと言えるだろう。

だが、この幅広い普及は勝手に進むものではない。スマートフォンやPCなどの旧来型デバイスは普及のうえで課題になるだろう。こういったデバイスでジェスチャートラッキングやモーションセンサーを取り入れるのは、5%程度だとみられている。

VRヘッドセットなどの製品では、ジェスチャートラッキングは重要な操作方法になる。手や頭部、体の動きをトラッキングできることにより、より没入間の強い体験を生み出すことができる。

スマートウォッチやスマートグラスなどのウェアラブルもジェスチャートラッキングの重要な焦点だ。小さなスクリーンと操作盤はウェアラブルの操作性を制限する。ジェスチャートラッキングやジェスチャーコントロールといったテクノロジーを盛り込むことで、ウェアラブルデバイスはより使いやすく普及しやすいものになる。

この調査レポートの執筆者は、「VRとウェアラブルによって、ジェスチャーと触感がテクノロジーとの相互作用のまったく新しい方法として示された」と述べている。

こうしたインターフェースがさらに普及するための道中には、企業が人はコンピュータをどう触るかを再検討するリスクを負わなければならない側面もある。

Leap Motionなどの企業はまさにこの問題に直面しており、ジェスチャートラッキングのための小さな外部デバイスを使うことで、ユーザがキーボードとマウスではなく動作でコマンドを実行できるようにしている。

Kinectが切り開いたジェスチャートラッキングの道

数年前、MicrosoftがXbox360にKinectを同梱した際も、PCとの相互作用に新たな方法が提示された。企業はPC用のジェスチャートラッキングデバイスの製作を始め、開発者はKinectをWindowsで使えるように動きはじめた。

ここで問題だったのは、コマンド実行の新しい方法を作成する間、ユーザインターフェースは変わらなかった点だ。「いまのところ、これは単に既存の機能を拡張したものであり、ユーザインターフェースのパラダイム自体が変わらない限りジェスチャートラッキングの普及は頭打ちになる」と、Juniper Researchは予想している。

現在、キーボードとマウスがPCを操作する主な方法であり、タッチスクリーンはスマートフォンを操作する方法であり続けるだろう。これが将来変わるかどうかは、企業が勇気をもって「ジェスチャートラッキングをただの追加機能としてではなくユーザエクスペリエンスを構成する一環にできるかどうか」にかかってくる。

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