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工業IoT(IIoT)拡大により、世界的な国内総生産(GDP)の伸びはこれまでにないものになろうとしている。だが、それもデータにまつわる多くの課題を業界がクリアできればの話だ。

Value WalkではIIoT市場のポテンシャルについて語られており、GEによる調査では20年で世界的なGDPの伸びは、10~15兆に達するとみられている。

IIoTは、工業機械からのデータストリームを生成するセンサーとデバイスで構成されている。

カナダのデータ統合プラットフォーム提供企業 Bit Stew Systemは、IT責任者のトップたちに「自社のIIoT革命への準備の状況について」アンケートをおこなった。その結果、80%がIIoTの最大の利点は「稼働効率と稼働時間の向上」にあると答えている。

そのほか重要なIIoTの利点として上がったものとしては、「リモートからの現場の知見の交換」、「運用コストの削減」、「設備管理」などがある。

こういったメリットを把握している一方、回答者の70%が「IIoTについてはまだ計画段階である」と答えている。すでに利用しているのは、たったの30%ということだ。

IIoT導入によるメリットは多いものの、その恩恵を享受するまでに超えなければならない大きな壁がある。

データの収集と統合が最大の課題だ

今回の調査で分かったことは、IT責任者たちは「IIoTにおけるデータの収集と統合」においてもっとも頭を悩ませているということだ。

回答者の70%は、「実績があるデータモデリングとデータマッピングの能力がIIoTプラットフォームにおいて最重要だ」としている。その一方で回答者のうち64%は、「さまざまなフォーマットやソースを持つデータの統合が最大の課題である」と答えており、また、そういった「データからビジネス価値を生み出すことも大きな課題である」と言っている。

現在IIoTデバイスの数は加速度的に増えているものの、それらから寄せられるデータの渦にのまれ即座に使える知見は埋没してしまうのではないか、と答えるIT責任者もいるのだ。

また、もっとも多くの回答者が同意見であったことがある。それは、「膨大なデータ量の正確性を検証する流れのなかで、貴重なビジネス上の知見は失われるのではないか」といった疑念の声だ。じつに回答者の87%がそう答えた。

IIoTを進める当の本人である企業のIT責任者たちがこうして疑心暗鬼に陥っているにもかかわらず、GDPはIIoTにより15兆ドルにまで膨れ上がると予想されている。大きな改革には大きなリスクが付き物だ。

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