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機械学習を実用レベルにするためには、それ相応の多大な時間とデータを費やす必要があるといわれる。だが、それは必ずしも必要なことではない。上手に情報の特徴を学習させることができれば、すぐさま結果を出すことも不可能ではない。この特徴のすばやく的確な定義付けに、機械学習の生み出せる価値の量と質がかかっている。

このことを理解するため、企業はすべてのモノがつながる世界において自分たちを牽引するのは、「データではなく、そこから得られる知見だ」ということを受け入れなければならない。加えて、そのデータの膨大な量が”知見を支える”ものであると同時にその”発見を妨げる”ものでもある、ということも知っておくべきだ。

そして、企業が知見を得るべくビッグデータを最大限活用することは、すなわちIoTの世界における生産性の飛躍的向上を意味する。

データを最大限活用するため、ビジネスでの基本となる「データの理解」と何が”フツウ”と言える状態なのかを知る「平常の定義付け」、予測した解と未来の最適化をより確かなものにするための「リアルタイムデータの適切な運用」をおこなうソリューションが、企業にとって必要となる。この3つを一貫しておこなえるツールのみが、結果としてIoTの効果を最大化できるのだ。

そういったツールの1つに、『ThingWorx Analytics』がある。これはPTCが提供する一連のツールの一つだ。ThingWorx Analyticsは、製造業やヘルスケア、農業、そのほか多くの分野でIoTアナリティクスアプリケーションを構築するためのプラットフォームである。

ThingWorx Analyticsは、リアルタイムのデータストリームを念頭に置いているという意味で、これまでのソリューションとは異なる。IoTが生み出すであろうデータ量を考えた場合、リアルタイムにデータを取り込み、知見をタイムリーに導き出せることは対投資効果を生み出すことになる。これができない限り、その会社は静的なデータをバッチで処理する古いモデルに留まることになるだろう。

ThingWorx Analyticsはこの点においてIoT時代に適合していると言えるだろう。

ThingWorx Analyticsは、リアルタイムデータストリームから知見を見いだすマシンラーニングツールである。これまでのアナリティクスツールと比べ、開発者たちがデータサイエンスや複雑な数学、マシンラーニングの特別な訓練を受けることなく、高度な解析をおこなう方法を提供してくれる。アルゴリズムは自動的にデータを学習してパターンを検知し、予測モデルを作り上げる。そのデータはほとんどのアプリやテクノロジーで使うことができ、具体的な結果を生み出すことになる。

ThingWorx Analyticsを導入している企業に、日本を含む世界56カ国で事業を展開する流量制御機器メーカーのFlowserve社がある。同社の優れたポンプは重要な工業で物の流動をコントロールしている。もし客先に納入したポンプが故障すれば、その被害額は数百万ドルになりうるため、その予防措置としてポンプに6つのセンサーを取り付け、放出圧や吸引圧などのデータを集めているのだ。

毎秒3万カ所からのデータを集め、ThingWorx Analyticsはポンプが普通の状態とはどういうものかを学習し、稼働効率が落ちたりインペラが故障しそうになったりした際に通知を送る。ポンプ自身が自分の状態を常に監視しているため、誰かが目を光らせておく必要もなく、重大なダウンタイムを生む前に問題は発見される。

ほか通信業界では、フィンランドの定額インターネット市場を牽引するElisa社が、サービスの開始や顧客のためのプラットフォーム開発でThingWorx Analyticsに頼っている。企業顧客はこのプラットフォームを使って自分のためのIoTソリューションを構築する。

ThingWorx Analyticsを使うことにより、Elisa社は顧客にビジネスシステム、人、リモートデバイスをシームレスに接続し管理する方法を提供している。同社は現在、データアナリティクス、製品開発・管理を一貫しておこなえるIoTサービスを提供している。

IoTのコンセプトがなじみ深いものになるにつれ、企業はそれからどのように他者と異なる価値を引き出すことができるかということが重要になってくる。IoTの本当の価値は(重要ではあるものの)デバイスではなく「アナリティクス」にこそある。複雑な解析の経験なしに即座に使える知見を導き出せるとなればなおさらだ。

IoTアナリティクスやケーススタディなどのさらなる情報については、https://www.thingworx.com/moreanalyticsを覗いてみてほしい。

※この記事は、マサチューセッツ州に本社を置くPTCのIoT事業であるThingWorxとの協力で執筆された。

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