アップルの発表によると、iOS 9はこれまでになく急速な普及を見せているという。これまでのバグの改修やダウンロードプロセスの改善など、ユーザーがアップデートしたくなる点はたくさんあることを考えれば、この点は理解できる。

しかしモバイルの調査を行う独立系企業の中には、この数字の正当性に疑問を呈す声も上がっている。彼らが正しいのであれば、iOS 9はアップルが述べているほど普及していないということになる。

派手に並べ立てられた数字

アップルは「50%以上のデバイスでiOS 9が使われている」と公表した。この数字はアップルが9月19日にApp Storeで行われた調査が元になっている。

モバイル調査企業、Crittercismはこの公表を自社のデータから検証した。

「この発表は我々の持つデータの他に、2つの情報源とも食い違っている」とCrittercismのCEO アンドリュー・レヴィはEメールで我々に述べた。この調査のために、同社は数十億以上のアプリからサンプリングを行ったという。

実際に数字算出してみたところ、調査結果はアップルが言う数字とは大きな隔たりがあり、CrittercismとFiksuの調査では9/19時点でのiOS9の普及は23%にとどまるという。Maxpanelの調査では少々高い数字が出たがそれでも29%に過ぎず、アップルが言うような数字とはかけ離れている。

Crittercismは今後の普及予想を含んだ調査結果のチャートを作成した。

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この数字の隔たりを説明するための理由のいくつかがCrittercismから提示されている。その中にはアップルのサンプリングが特定地域での限られたデバイスでのみ行われているのではないかというものも含まれている。

しかしそれらの理由よりも、アップル自身のやり方が抱える根本的な問題点の方が数字の隔たりをよく説明できるだろう。アップルはプレスリリースで調査結果はApp Storeから計上されたものだと発表した。ここで少し考えてほしい。人々の大多数は既に新規でアプリをダウンロードする事がなくなってきている。つまりApp Storeでのサンプリングは携帯の買い替えで新しいOSとアプリをダウンロードするユーザーに傾いたと考えられる。

それでもiOS 9の普及はiOS 7から8へのアップデートの時より明らかにいい状況だ。これまでのものと比べてiOS 9はより安定している様にも思える。

「iOS 8がリリースされてから頭の5日間でクラッシュが発生した割合は3.3%になったが、iOS 9の場合は2.2%にとどまっている」とレヴィは述べている。

実際のパーセンテージがどの様なものであれ、普及率はまた上昇に転じる。iPhone 6S/6S Plusの発売も9月25日に始まり、それらにはiOS 9がインストールされた状態で出荷されるのだから。

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