Pocket

アップルのユニークな最新機能であるフォース・タッチ(Force Touch)は、次世代のiPhoneおよびiPadに搭載される可能性があると、先日9to5Macが報じた。

この機能は、ディスプレイやタッチパッドをタップする際の力加減に応じて、様々なアクションを実行できるというものだ。MacBookおよびApple Watchで初登場し、来たるApple TVのリモコンで重要な役割を担う可能性もある。次に導入されるのはiPhoneかもしれないと考えられていたが、匿名の情報提供者が9to5Macで語ったところによると、アップルは次のiOS 9でモバイル・ソフトウェア向けの大規模アップデートを行うと同時に、フォース・タッチのサポートを開始する予定だとされている。

もしもそれが事実なら、新しいアップルのスマートフォンやタブレットには、フォース・タッチ対応ディスプレイが必要となり、同社はフォース・タッチの導入を自社開発機能のみに限定する可能性がある。だが、9to5Macでは、アプリ開発者もこの機能を利用できるようになると確信しているようだ。この場合、ゲームやその他のiPhoneアプリとユーザーとのインタラクションは、現在のものと変わることになるだろう。

フォースの表現

フォース・タッチは本来、トラックパッドやスマート・デバイスのディスプレイで標準化しているタッチ・ベースの動作に感圧機能が加わったものだ。画面上のアイコン、ボタン、その他の構成要素をとらえるのに、単にタッチしたり押したりするのではなく、タップの力加減を変えることで、いろいろなアクションが実行できる。

アップルのサポートページでは、新しいMacBookでフォースを利用する「クリック」の様々な使用例が紹介されており、ファイルの名前をクイック編集する方法から、ある住所や場所のマップのプレビューを見る方法に至るまで、様々なオプションがある。

この機能はまた、「触覚フィードバック」を利用して情報が入力されたことを知らせてくれる。何かあると小さな振動で教えてくれるのだ。フォース・タッチによって入力が行われたことを認識するブザーとなったり、iMovieのクリップが終わると振動して教えてくれたりする。

Readwrite_3658_2
新しいMacBookでは、フォース・タッチの設定オプションはさらに増えている

感圧によるタッチやタップが加わっても、外観に大きな変化があるようには思えないだろう。しかし、開発者にとって、この新機能を利用する方法は無限大だ。その証拠に、2000年にプレイステーション2と感圧ボタンが搭載されたコントローラーをソニーが発表した時を振り返ってみればよい。

このゲーム機の代表作であるレーシング・ゲーム、グラン・ツーリスモ4では、プレイヤーは各ボタンを押す強さに応じて、アクセルやブレーキを微妙に調整することができた。メタルギアソリッド2やMLB the Showなどの他のゲームでも、同様のタッチ機能を利用してゲームプレイが改善された。しかし、プレイステーション4が発売されるまでに、ソニーは、感圧ボタンを機能から外してしまった。

Readwrite_3658_3
デュアルショック3は、感圧ボタンを搭載した第二のプレイステーション用コントローラーだった。だがソニーは、PS4からこの機能を切り捨てた

一方アップルは、フォース・タッチを打ち切ることは当分なさそうだ。自社のデバイス全体にこの機能を拡大しているところなのだから、なおさらである。

開発者よ、フォースを使うのだ

単純なタップ、つまりフォース・タッチのない操作は二元的だ。画面をタッチしているか、画面に指をのせているか、そのどちらかだ。タッチの強弱を認識できれば、ソフトウェアの開発にあたり、ユーザーをつなぎとめるために、より創造的な思考ができるようになる。

噂どおり、iOS 9でこの機能が提供されれば、ユーザーのアプリ体験は根本的に変わるだろう。例えば、ゲームアプリの場合だ。ボールを打つ強さをコントロールすることができれば、iPhoneユーザーには、フォース・タッチを搭載したiPadで野球ゲームをプレイする方が魅力的かもしれない。プレイヤーは、画面をタッチする強さに応じて、投球の速度を変えたりもできるのだ。

また、フォース・タッチは、iPhoneの小さな画面を開発者が活用する新たな方法を開拓してくれる。スプレッドシートの項目を移動しようとしている場合、フォース・タッチを利用すれば、単純なタップよりも多くのオプションを表示することができる。開発者は、画面にタッチする強さによって、その場に応じた新たなオプションメニューを追加し、もっと他の機能にアクセスしやすくすることができるだろう。

6月に行われる世界開発者会議でiOS 9を披露する際に、アップルが詳細を明らかにするかどうかはわからない。いつものパターンに従えば、新しい(おそらくiPhone 6Sと6Sプラスという名前の)iPhoneには、ハードウェアの変更はあまりないと見られる。したがって、新しいフォース・タッチのハードウェアは、今秋のプレス・イベントで主役となるだろう。同社が事前にヒントを示したり、ハードウェアに付随する新しいソフトウェア・ツールを見せつけることはなさそうだ。

だがその一方で、「フォースを使え」と命じれば、アップルはすぐにでもフォースの世界に開発者を誘うことができるだろう。

画像提供:
トップ画像:Pauli Carmody
Macbook trackpad画像:Apple
DualShock 3画像:Sony

Pocket