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家庭用ビデオの規格を巡る戦いから30年、新たなデジタル規格の戦いが「モノのインターネット(Internet of Things, IoT)」プロバイダーの間で幕を開けている。

サムスン、インテルおよびデルは今週、センサーや家電、その他さまざま機器を家庭やオフィス、自動車におけるインターネットへと接続する「モノのインターネット」の新たなワイヤレスの規格を協力して策定していくと発表した。新たに発表されたこの団体「Open Internet Consortium (OIC)」には、ハードウェア・コンポーネントの開発企業BroadcomやAmtel、組み込みソフトウェア提供企業のWind Riverなども加盟している。

Open Internet Consortiumは、同じくモノのインターネットのための独自のワイヤレス規格を提供する、クアルコム主導によるオープンソースの「AllSeen Alliance」に対抗することになる。さらに、AT&Tやシスコ、ゼネラル・エレクトリック、IBMのような旧テクノロジー産業大手によって主導される「Industrial Internet Consortium」とも対立することになるだろう。インテルはOpen Internet ConsortiumとIndustrial Internet Consortiumの両方のメンバーになっている。しかし、このようにお互いに対立するコンソーシアムの両方に加盟することは、標準化の戦いに勝利する側に何としてもつきたい企業にとっては特別めずらしいことではない。

またアップルとグーグルも、それぞれ自社のiOSとAndroidのオペレーティングシステムを使ったインターネット接続の家や自動車に関する技術提供をすでに進めている。

標準化を巡る争い

消費者はかつて、特に家庭向けの分野での標準化の争いに巻き込まれて混乱したことがある。HD DVDはブルーレイと戦い、高品質動画用の光ディスクにおける覇権争いで敗北した。またベータマックスは1980年代の「ビデオカセット戦争」においてVHSと戦い、敗北を喫している。勝敗を決めた要因の1つは、VHSのほうがより長時間の記録が可能で、これがポルノグラファー達からの支持に繋がったことだった。

いま注目されているモノのインターネットは、そもそも産業を横断したスマートフォン普及のために作られた技術だ。インターネットに接続可能で他の装置と通信できるあらゆるものが、次の10年間以内にすべてオンラインになる。あなたの家、自動車、サーモスタット、そして恐らくトースターもそうなるだろう。デバイスメーカーや販売業者、広告主たちは皆、いま急成長している様々な新技術を吟味しながら、このモノのインターネットの世界が現実となったときにそこから生み出される数十億ドルという市場から取り残されたくないと考えている。

そんな中で今我々は、技術的進化の次の波に向けた規格と利権を巡る競争と、それによって細分化されるエコシステムを見ているのだ。

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クアルコムは、恐らくこの新たな標準化のレース序盤におけるトップランナーだ。先週発表されたAllSeen Allianceにはマイクロソフトを含む51のメンバーが加盟している。クアルコムとそのパートナーは、スピーカーやランプ、煙探知器や盗用探知器などのようなネット接続デバイスの開発を既に進めている。新しいOpen Internet Consortiumも、これに追いつくための行動を開始するだろう。

関連記事:マイクロソフト、モノのインターネット標準化団体「AllSeen Alliance」に参加

モノのインターネットのためのワイヤレス規格は、将来、信じられないほど重要になる。消費者は自分が購入しようとしているデバイスが、既に所有しているデバイスと互換性があるかを確かめることが必要になる。そしてスマートフォンは、自分の生活におけるその他全ての機器を操作するためのリモコンとなり、それぞれとできるだけシンプルかつ効率的に通信できることが求められる。

画像提供:Intel and Samsung

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