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ツイッターが発明されて8年が経ち、今ようやくアニメーションGIFが利用可能になった。だが、この対応は遅すぎる。そしてこれは、ツイッターが世間の最近のウェブの利用法に対応するのがいかに遅いかを示している。

繰り返し再生されるビデオクリップ表示用の画像形式であるアニメーションGIFは、UsenetやAmerica Onlineの時代から我々の周りに存在していた。そのシンプルでどこか哀愁漂うビデオ効果が再び注目を浴びるまで、アニメーションGIFは、ほぼ10年間、時代遅れで廃れた存在だった。だが、読み込みが速く作成が容易なこともあって、それらは次第にまたインターネットで人気となった。

アニメーションGIFは、去年からPinterestでも埋め込んで共有することができる。TumblrとRedditではもっと前から利用可能だ。主要なソーシャル・ネットワークの中でも、ツイッターはこの機能をかなり遅くサポートしたことになる。

最終的に対応してくれたツイッターには感謝したい。しかし、GIFのサポートを追加するのにこれほど時間がかかったという事実は、ツイッターの抱えるより大きな問題の兆候だといえるだろう。

なぜビジュアル化が大事なのか

あなたがこれを安っぽいと見ようが素晴らしいと見ようが、アニメーションGIFは、ユーザがウェブ上でブラウズし作成できるビジュアル表現の1つの立派な手段だ。

人々はテキストに飽きてしまっている。ネットワークの高速化によって、我々のデバイスはかつての単純なアプリケーション起動と同じぐらいのスピードで画像を読み込むことができるようになった。洞窟絵画の時代から、人間は常に視覚的なものを創ってきた。要求される情報伝達の時間がより短くなり、インターネットのスピードがより速くなるにつれて、我々がテキストと画像のどちらを好むかは明らかなのだ。

今やウェブのビジュアル化の時代で、これは恐らくインターネットで最も急成長している分野だ。もはや無視することができないイメージ共有プラットフォームPinterestは、企業価値を50億ドルと評価されている。GIFのパイオニアのTumblrも、若いユーザーの市場を掴み、ヤフーほどの大企業しか買収できないほどの存在となった。

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ツイッターも恐らく知っているだろうが、若い人たちは以前ほどソーシャル・ネットワークを利用していない。代わりに、彼らはTumblrやSnapchat、WeHeartItやその他の新しいサービスに夢中だ。そしてそれらサービス唯一の共通点は、極度にビジュアル化されたインターフェースなのだ。

140文字のテキストだけのメッセージとして一躍人気となったツイッターだが、ここ最近はビジュアル化に関する問題を抱えている。ツイッターは2013年1月にVineサポートをリリースしたが、ビデオはGIFほど速くは読み込まれない。GIFは静かに自動的に読み込まれ、再生ボタンすら押す必要もない。試しに、公共の場所で自分の携帯で動画を読み込んでみると、この違いが分かるはずだ。

2013年10月、Pinterestにそっくりなグリッド外観で、ツイッターはついに動画のプレビュー機能をサポートした。ツイッター・ユーザーは、動画と同様にそのスクリーンショットを共有できた。だが、画像と動画の中間の存在であるGIFには相変わらず未対応のままだった。その間、GIFは(画像と動画の)両方の世界の良いところを取り、Buzzfeedのようなサイトにもツールとして提供され、インターネット利用者にますます利用される存在になっていた。

過去8年で、すでに多くのツイッター・ユーザーは、クリエイティブなGIF表現の場所を他に見つけてしまっている。惜しまれていたツイッターによるアニメーションGIFのサポートは、小さすぎ、遅すぎたのだ。

ツイッターに関する問題

去年秋のIPO(新規公開)以来、ツイッターはユーザ成長に関して不満をもつ投資家達と戦っている。

月間2億4100万人というアクティブ・ユーザー数をみると、このソーシャル・ネットワークが以前より活発でないようには見えないかもれない。しかし、過去に比べてユーザー数の増加のスピードは遅くなっている。恐らくこれは、8年たった今でも多くの人々がこのサービスのことをよく理解していないからだろう。

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明らかな解決策の1つは、より若い聴衆の好みを取り入れることだろう。そしてアニメーションGIFのサポートは、まさにこのためなのかもしれない。だが何と言っても、10代の若者達はGIFに対応したソーシャル・ネットワークをとっくに選んでしまっている。

IPO後、ツイッターのCEOディック・コストロが同社の低成長の改善に関する計画について初めて議論したときから何も変わっていない。数週間前、初期の投資家達が所有していた株を処理したことで、ツイッターは市場価値で40億ドル以上を失った。ツイッターが今になってGIFをサポートするという事実は、恐らく事態を何も好転させないだろう。なぜなら、ウェブのビジュアル化を予言した投資家たちは、何年も前に他のサービスにお金をつぎ込んでしまっているのだ。

ツイッターが「全ての人の全てのもの」になろうとするほど、逆にコアなユーザーを失ってしまう危険がある。それが発明されたとき、ツイッターは革命的だった。それは単なる思いつきだった、という結論にならないことを祈りたい。

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