Twitterが独自のメッセージングアプリを必要とする理由

Twitterは私が最もよく利用するソーシャルアプリだ。朝起きたらまずチェックし、バスに乗っている間やコーヒーショップで並んでいる時などの暇つぶしや、ニュースのチェック等にも利用している。情報集めにおいて、私はかなりTwitterに依存している。

Twitterはツイートするかアップデートに目を通すだけの使い方をすることが多く、ダイレクトメッセージ(DM)と言われる機能を使って直接メッセージのやり取りをするのはごくごく稀だ。というのもTwitterはプライベートなコミュニケーションではなくニュースリーダーに特化したアプリであり、DM機能は埋もれてしまっているからだ。

もしTwitterがこのDM機能を、FacebookのMessengerの様に独立したアプリとして出すのであれば、私は携帯メッセンジャーとしてそれを喜んで使うことだろう。今のところ私がTwitterのメッセージングサービスでやりとりする内容といえば、「メールで送って、そのほうが楽だから」くらいのものだ。

Twitterはここ数ヶ月で、写真を添付して送る機能なども含めてDM機能にいくつかの改善を行っている。メッセージング機能がほとんど使われなくなってきたため、この機能により重点を置くようになったのだろうか。去年、TwitterがWhatsAppに対抗するプライベート・メッセージング・クライアントの開発を行っているという噂も出ていたが、今のところ具体的なものは何も出てきていない。

TwitterのCEO ディック・コステロは直近の四半期業績報告で、メッセージング機能に関するヒントを示唆した。それによると、Twitterは少人数間でTwitterアップデートの情報を共有するような方法を模索しているという。そうだとしたら素晴らしいことだ。まずは既存のメッセージングツールの基本的な問題を解決してくれればの話だが。

メッセージングはSNSを追い越そうとしている

数百人で情報を共有するのがオンラインでのベストな過ごし方だったのは遠い昔の話だ。最近では皆プライバシーを気にするようになった。またチャット向けの機能を武器にメッセンジャーのスタートアップが次々と登場し続けている事もあり、多くの人が情報をプライベートな形で共有することを選ぶようになっている。

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「すぐに消える」メッセージングサービスを提供するスタートアップ Snapchatは、投稿した写真が閲覧後に消えるというサービスで十代の若者たちの間で爆発的な人気を得た。Facebookに代表される他のSNSはこのサービスに追いつくのに苦労している。FacebookがSnapchatの対抗馬として送り出したPokeは見事に失敗した。さらに悪いことには、Snapchatによれば「Facebookから30億ドルの買収オファーが来たけど断った」らしい。

御存知かもしれないが、Snapchatのメッセージは本当に消えるわけではない。それでも、社会の監視にさらされることのない「消えるメッセージ」というアイデアは根付いた。だが、情報を公にシェアするのが主目的であるTwitterではこういう事はできない。

Facebookが最も人気のあるメッセージングアプリWhatsAppを1900億ドルで買収したことからも分かるように、モバイル・メッセージングの人気が上昇していることは明らかだ。Facebookが自社の成長戦略の要となるモバイル・メッセンジャーを既に持っているにもかかわらずWhatsAppを買収した事は、ユーザがSNSからメッセージングへとシフトしている証かもしれない。

Twitterもこの流れに乗るべき時だろう。

欠陥だらけのメッセージングシステム

TwitterのDMには実にイライラさせられる。まず、大半のWebサイトのリンクを送ることができない。また140文字までの文字数制限があり、これは昔ながらのショートメッセージよりも短い。更に、一日に250通以上のメッセージを送った場合には、一時的に機能的な制限が課せられる。これらの制限はTwitterがユーザのニーズに基づいた判断をせず、自分の都合で作り上げたアーキテクチャの産物である。

どうしようもない事に、Twitterのダイレクトメッセージではリンクを送れないのだ。Twitterは、DMでURLを送る際に起こる技術上の問題だと主張している。たとえそうだとしても、問題はまだ解決されておらず、ユーザがDMでリンクを送れない事実に変わりはない。twitter.comやfacebook.comといったごく限られたサイトのURLなら送れるが、個人のWebサイトなどのような大半のサイトは送ることができない。

Twitterの受信トレイに課せられてる制限はスパムの量を減らすための取り組みであったが(確かにTwitterがリンクをブロックしだしてから、スパムを受け取ることは無くなった)、友達とリンクをシェアしようとするたびに、これにはイライラさせられてきた。

ユーザはメッセージをTwitterのサイトとモバイルアプリの両方から送ることができる。しかしながら両者間での着信通知はしばしば一貫性を欠いている。たとえば携帯の方で読み終わってだいぶ経ってから、Webの方に通知が来る。また既に読んだメッセージに新着通知が出ることも頻繁にある。

DMを巡るひどい失敗

ツイッターのDMに関しては、語り草になってい数々の失敗談がある。

Twitterがメッセージ機能を独立したアプリにすれば、誰かに送ろうとしたDMを間違えて拡散してしまうというような失敗もなくなるだろう。ジョン・ファブローも新作映画「シェフ」の一幕に取り上げたように、この手のミスはよくある出来事と化している。

もっとも最近では、こういった失敗も昔の話になりつつあるようだ。これはサードパーティーのアプリ等を使ってTwitterを利用するときに起こりやすいミスで、ユーザ名の前に”D”ではなく”@”を付けて返信してしまうのである。アンソニー・ウェイナー議員の有名な失敗談を覚えている人はいるだろうか?

今日、人々は公式アプリやWebからTwitterを利用する事が多くなり、こういった手違いによるミスは滅多に起こらなくなった。それでも不適切なTweetが発見された際には、あれは手違いだったという言い訳をよく見かける。

メッセージングシステムを根底から見直すことは、Twitterのユーザ体験を改善するだけでなく、更に多くのユーザを引き寄せ、アクティブユーザで居続けさせることにも役立つだろう。Twitterはかつて、そのサービスを世間に浸透させるのに苦しんだ。そして今、そのサービスをシンプルにすることで更に多くのユーザにアピールする段階に来ている。スタンドアロンのメッセージングアプリこそが、それを可能にするだろう。

コミュニケーションを公共とプライベートで分けるというアイデアは、Twitterの意義をシンプルなものにするのに役立つだろう。Foursquareは同じようなことを、居場所を知らせる機能と街のガイド機能を別個のアプリで提供するという形で行った。

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ともあれ、今後しばらくは引き続き、Twitter仲間に自分のメールアドレスを知らせるか、Facebookでメッセージを送るよう言い続けなくてはならないだろう。

画像提供:threesisters

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