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Gnip はこれまで、中立的なソーシャルデータのプロバイダーであった。しかし今後その中立性は失われ、同社は Twitter の手中に収まることになる。

Twitter は火曜日、ソーシャルデータ分析を行うスタートアップ Gnip の買収を発表した。Gnip は、Twitter が2006年の設立時から今日までに蓄積してきたすべてのツイートやアクティビティにアクセスできる数少ない企業の一つである。買収の条件は明らかにされていない。

この買収によって Twitter は、収益と同時にユーザーのツイートに対する完全なコントロールを得ることができるだろう。

Gnip は過去数年にわたって Twitter と協力関係にあった。同社は Twitter の数少ない提携企業の一つであり、Twitter がデータを処理するために提携していた認定プロダクトであった。実際 Twitter  にとって、Gnip や他のデータ分析プロバイダーに Firehose(Twitter データという宝の山にアクセスするための API)を提供することは、利益を得るための手っ取り早い方法であった(Topsy や DataSift は未だに Twitter の Firehose にアクセス可能だ)。

Twitter が Gnip を買収すると、個人情報をターゲティング広告に利用する広告主等に、ユーザーのデータを販売する仲介者はいなくなる。今後は Twitter がユーザーのデータを直接買い手に販売できるようになり、ユーザーの商品化をより効率的に行えるというわけだ。

Twitter がすべてのデータを所有する

Gnip が所有する全データセットへの完全なアクセスが可能になったことで、Twitter は自社のデータ以上のものを販売できるようになるだろう。なぜなら Gnip は、Foursquare や Tumblr の全データに対する独占的なアクセス権を持っている上に、Facebook や Google+ とも提携関係にあるからだ。

Twitter は Gnip に対し、さらに多くを望んでいるようだ。Twitter のグローバルビジネス展開の責任者であるヤナ・メッサーシュミットは、ブログで次のように書いている。

「私たちは共に、より洗練されたデータセットとより優れたデータエンリッチメントを提供していくつもりです。より多くの開発者と世界中の大小あらゆる企業が、Twitter 上で共有されているユニークなコンテンツを利用して、イノベーションを推進できることを願っています。コロラド州ボールダーに拠点を置く Gnip チームの力を借り、Gnip の API  と既存の Twitter  API を通じて私たちのデータ・プラットフォームをさらに拡張していく予定です」

Gnip の他の提携企業たちが、自分たちの情報に対するアクセスを断ち切るかどうかに関心が集まるだろう。Gnip が収集するデータの大半は公開 API を利用したものだが、Tumblr や Foursquare などの一部企業は Gnip に対して完全なるアクセスを許可しており、買収によってそのアクセス権は Twitter に移行してしまうからだ。

うまくいけば Twitter は、冬期オリンピックの間に「#Sochi2014」タグで交わされた会話のような無作為な統計ではなく、より綿密なデータを企業やユーザーに提供できるようになるかもしれない。しかしそうだとしても、データを提供するのはユーザー自身なのだ。

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