ワイヤレス充電がメインストリーム化に向けた一歩を踏み出した

携帯電話やタブレットの充電ケーブルが過去の遺物になる日がじわじわと近づいてきている。ワイヤレス充電業界の3大グループのうち、Alliance for Wireless Power(A4WP)とPower Matters Alliance(PMA)が協力体制を敷くと発表したのだ。これは、ワイヤレス充電の規格統一と普及に向けた大きな一歩となる可能性が高い。

しかし、人々がステーションの互換性の心配をせずに自分たちのガジェットを充電できるようになるための具体的な方法や時期などについては明らかになっていない。また、3大グループの残りの1つは今回の同意に含まれていないため、標準化の問題が解決したとも言えない。

A4WPとPMAは、互いの技術標準をサポートすることに正式に合意している。いずれ、新しいモバイル電子機器の大多数を充電できるハードウェアが開発されるのだと思われる。後方互換があるかどうかは現時点では分からないが、あまりあてにしない方がいいだろう。

A4WPの委員を務めるヘンリ・サミュエリ(Broadcom社の共同創立者で最高技術責任者)は、昨年12月に「ワイヤレス充電の一番の障害は、市場に複数の規格が混在していることだ」と語っている。サミュエリは当時から、各グループが規格統一に向けたアプローチを探り、状況の複雑化を最小限に抑えることを望んでいた。今回の合意には、PMAの誘導充電とA4WPのRezent規格が互いにサポートし合うという内容も含まれている。

今回の合意に含まれなかったのは、残りの1グループWireless Power Consortium(WPC)と同グループの規格Qiワイヤレス充電だ。WPCは、Verizon、Motorola、Nokia、Energizer、Belkinその他複数の大企業に支持されている他、サムスンとHTCを構成メンバーに抱えている。なお、サムスンはQiワイヤレス充電をベースとしたGalaxy S4の充電キットを販売しているが、実はこれら製品のメーカーが所属しているのはPMAである。

追記:AW4Pのマーケティング議長であるジオフ・ゴードンは「我々は他の組織とも話し合いの場を持つつもりだ」と述べており、今回の合意からWPCを閉め出すつもりはないことを示唆している。

A4WPの代表カミル・グラジャスキーもこれに同意しており、「産業の統合には複数のステップが必要です。A4WPとPMAは、力を合わせて最初のステップを踏み出す事をお約束します」と述べている。また、「具体的な製品の発表については各企業次第ですが、2014年のどこかでは発表できるだろうと予測しています」とも付け加えた。

画像提供:Powermat

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