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流行りものに対する旺盛な食欲を満たそうとして、Yahooはまたも不良製品をたいらげてしまった。Mayer政権は電光石火のスピードでソーシャルブラウザのRockmeltを引っ掴み、その買収額は6000万ドルから7000万ドルと言われている。

同社のブログには次のように記載されていた。

嬉しいお知らせがあります。Yahoo!はRockmeltを獲得しました!
Rockmeltはインターネットに最適な設計となっています。Rockmeltのチームが構築したシンプルで美しいテクノロジーによってソーシャル、個人、発見の3つが組み合わされ、ユーザーは自分が探しているものを発見できるばかりでなく、思いがけない素敵なものに出会うことができます。

Yahoo!とRockmeltの類似点は明白です。私達は人々がWebから最適にパーソナライズされたコンテンツを発見できるようになることを望んでいます。Rockmeltのテクノロジーを私達のプラットフォームに統合して、ユーザーの皆様に新しいエキサイティングな方法で素晴らしい体験をお届けできることを待ち遠しく思っています。

ここで打ち明けなければならないが私は3年ほど前、Rockmeltを使っていた。同じコンピューター上で仕事と遊びを使い分けるには、Rockmeltはわりと使える。実のところ一時期はRockmeltにちょっとワクワクしてさえいたのだが、既存のブラウザであるIE、Firefox、Chrome、Safariの間に「ソーシャルブラウザ」が入り込む余地がないことが分かり始めてから、この興奮は冷めてしまった。ただし、Flock(写真共有の方のFlockではない)はこの例には当てはまらない。

現状、事実上のソーシャルブラウザはソーシャル界の巨人Facebook (もしくはTwitter)だ。いまいましいことに、数え切れないバージョンのIEを使っている人々にそれを止めさせるのも難しいだろう。根強い人気を誇るFlipboardのようなソーシャルニュースリーダーはその中間(モバイル)に居座っており、Rockmeltの取り分を奪ってしまった。Yahoo自身でさえ、昨年立ち上げたAxis browserによってRockmeltの取り分を間違いなく奪っただろう。

Yahooは月末までにRockmeltの既存アプリを廃止する予定なのだが、Rockmeltはモバイルというものを全く理解していなかった上にアプリを出すのも遅すぎたので、大した影響はないだろう。2012年の時点でRockmeltのアプリは、同社が2010年にリリースしたデスクトップ用ソーシャルブラウザの使い勝手をはるかに下回る出来栄えだった。

今回の買収劇は、Rockmeltにとっては思いがけなくも優雅な退場となる。Yahooにとっては・・・ちょっと的外れと言えるだろう。しかしYahooがこれまでに的外れでなかったことなどあっただろうか?

それでもRockmeltは高価な買い物ではない。しばらくの間世間を良い意味でも悪い意味でも騒がせるには十分だろう。最も重要なポイントは、弱ったベンチャー企業のテクノロジーを買収することがYahooのソーシャルブラウジングの目的にかなっていたことだ。多少不器用なやり方ではあるが、Mayer氏が参画して引っ掻き回す前のYahooでもよく見られた光景だった。

※写真提供:Adam Tinworth(Flickr)

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