アマゾンは7月25日に、同社の第二四半期の決算発表を行った。投資家達はおそらくアマゾンの方針にうんざりしているだろう。アマゾンが未だに、まるで顧客の獲得に必死な発展途上のベンチャー企業のように、稼ぎの全てを使ってしまうからだ。

アマゾンは投資家達に何と言うべきか?答えは「消え失せろ」だ。

去年の第二四半期の収益は157億ドルだったが、今期は287億ドルに増えている。700万ドルの純損失も同時に計上されたが、BlackBerryに比べたら大した失敗ではない。BlackBerryはもはや市場での支配力を失い、各四半期を黒字で乗り切るために悪戦苦闘している。アマゾンは実に(ひょっとしたらアップル、グーグル、フェイスブック、マイクロソフトよりも)順風満帆で、面白いサービスを次から次へと世に送り出しているように見える。

アマゾンCEOのJeff Bezos氏は、投資家などを気に掛けるべきではない。株価に対する評価もウォール街の予測もアナリスト達も、そんな雑音に耳を傾ける必要はない。彼の会社はただ、我々の生活を豊かにする製品を展開し、新しいデジタル メディアやガジェットを開発し、その購入方法の選択肢を我々に提供し続けてくれればそれでいいのだ。会社の利益?そんなもの誰のために必要なんだ?

前四半期のアマゾンの功績:

・アンドロイド用のアマゾンAppstoreを200カ国以上に向けて発表(そして、ネーミングに関するアップルとの訴訟問題を解決)
・170カ国に向けてKindle Fireを発表
・動画ストリーミングサービス「Amazon Video On Demand」用に、オリジナルのパイロット番組を発表。そのうちのいくつかは実際に製作予定。
・ファン・フィクション(二次創作)専用のプラットフォームKindle Worldsを発表
・時給雇用者の支援
・EC2クラウドサービスの値下げ
・Kindle Fireのゲーム、アプリで使える仮想通貨(Amazonコイン)を発表
・パートナーを増やし、ビデオ・オン・デマンド サービスを強化

たとえ一年かけてもこれだけの成果をあげられない会社だってあるだろう。しかし、アマゾンにとってはこれが平常運転だ。お金を稼ぐためには、まずお金を使う必要がある。違うだろうか?

その気にさえなれば、私は生活に必要な全ての食料品を今すぐにでもアマゾン・プライムで買うことができる。なぜそうしないのか?お金を手当たり次第に浪費するのはアマゾン的ではないからだ(Kindle Worldsがやや軽率だったかもしれないことは認めるが)。Bezos氏が行っているのは浪費ではなく、成長に対する投資だ。そしてその成長は、利益や顧客獲得、より良い製品の開発に直結している。

もちろん、アマゾンが利益に対して無関心を装うことのマイナス面も存在する。いずれ、投資家は幻滅し、株価は下落し、ストックオプションが泡と消え、優れた製品を手掛けてきた従業員は腹を立てて会社を去るだろう。Bezos氏は成長をこよなく愛している。中毒といってもいい。しかし、中毒というものはやがて害を及ぼすものだ。いつかアマゾンを傷つけることになるだろう。

その日がすぐにやって来ないことを折るとしよう(その日が来たら、アマゾンは顧客データの山に基づいた広告プラットフォームを立ち上げて大儲けできるだろうが)。

※トップ画像はアマゾンCEOのJeff Bezos氏

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