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企業のオンライン・ストレージ需要を満たすために、Dellは自社の製品やサービスにDropboxを導入することを発表した。

このDellのクラウド・ストレージ分野への進出は、同社の今後の戦略を物語っている。2011年にEMCとの提携関係を解消して以来、Dellは多くのクラウド・ストレージ・プロバイダーやアプリケーションベンダーと提携してきた。

今週、Dellベンチャーズ(Dellのベンチャーキャピタル部門)は、自社のデータセンター強化やストレージ及びモバイル製品の開発を進めるため、戦略的に重要なベンチャー企業に対する3億ドルの新たな投資計画を発表した。これは昨年、データセンター事業を進めるために実行したストレージ専門企業への、6000万ドル規模の投資に続くものだ。パーソナルクラウドの代表的なベンチャー企業であるDropboxも、今回の投資の対象とみられている。

このベンチャー企業に対する投資は、Dellが先週行った、今後自社のセールスマンが新規や既存の顧客に対して法人向けDropboxを提供するという発表に付随するものだ。Dropboxのオンライン・ストレージ・サービスは、Dell製のデータ保護ソフトと抱き合わせで同社の個人及び法人向けのタブレット製品にプリインストールされる予定だという。

Dropboxは、400万を超える企業が同社のサービスを利用し、1日あたり10億個ものファイルがクラウド上にアップロードされていると豪語するが、アナリストによれば、これはクラウド上に保管される1エクサバイト(およそ10億ギガバイト)ものデータ量の、ごく一部でしかないそうだ。この膨大なデータ量こそ、Dellが狙っている重要なマーケットだ。

このマーケットを手に入れるために、DellはDropboxを売り込み、顧客のDropboxに対するコンプライアンスや規程上の懸念を払拭するために、IT部門に対するサポートサービスを提供していくだろう。当然、今年初めにDropboxが直面したデータの消失事故のような事態は、Dellにとってあってはならない事だ。

Dellには他にも、ここ14年来の関係であるクラウド・ストレージのRed Hat、OpenStack、オープンソース・アプリケーションのMirantis、データストレージ方法の一種であるソリッド・ステート・ストレージのSkyeraといった、注目すべき提携先がある。

より多くの企業が単純なストレージをクラウドに移行するにつれ、Dropboxのようなサービスに対する需要はさらに高まるはずだ。

トップ画像提供:mekuria getinet(Flickより)

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