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グーグルによるGmailの画像表示機能の更新で消費者の利便性が向上する一方、企業が電子メール経由で消費者を捕捉するマーケティング活動は、これから難しくなるだろう。

今週木曜日にグーグルが実施したGmailの更新で、これまで「画像を表示」をクリックしないと表示されなかったメール添付画像が、事前にグーグルが自社サーバにホスティングすることによって自動的に表示されるようになった。この更新が行われるまでメール添付画像は、企業が自社のサーバから取込み、消費者へのDMに添付して送信していたものがその大半を占めていた。

Gmailプロダクト・マネージャーのジョン・レイ・グラントは、今回の更新はメール添付画像にウィルスやマルウェアが入り込んでいないかを、グーグルがチェックしてからメール内に画像が表示されるため、Gmailのセキュリティ向上につながるものだと、ブログで述べている。この新機能は現在PC版のGmailに導入されており、来年中にはAndroid版とiOS版にも採用される予定だ。

企業のマーケティング活動への打撃

メール画像を事前にフィルタリングすることで、グーグルは「送信したDMが開かれた」等の情報を発信元の企業に送る、Web bugやbeaconのようなプログラムを排除することになる。マーケティング活動をする企業はこれまで、beaconを画像として自社のサーバから送信し、Gmailでアップロードさせていた。Beaconはどんな画像にも使え、わずか1ピクセル程の目に見えない大きさにすることも可能なのだ。

レイ・グラントは、今回の画像表示機能の更新は、httpアクセス、不審な行為のモニタリングや二段階の認証システム等のような、Gmailの他のセキュリティ機能と同じだと言う。しかしマーケティング活動をする企業は、この更新に不安を隠せないでいる。Econsultancy(オンライン・ビジネスのコンサルティング会社)のフィリップ・ストーリは、新しいGmailの機能によって、以下のような事が起こると述べている。

1.マーケティング活動をする企業は、消費者がメールを1回以上開いたかを確認することができなくなる。

2.Web bugは消費者ではなくグーグルのIPアドレスを取得するため、消費者の確実な位置情報を提供できなくなる。

3.Countdown clocks(例えば「セールまであと何日」というような情報を表示させるツール)は、2回目以降のメールの開封から正しい時間を表示できなくなる。

4.Analytics(インターネット・トラフィックの分析ツール)は、最初にメールが開かれた時しか情報を収集できなくなる。

5.企業は、1度送信したDMの画像を更新したり変更することができなくなる。

中には、今回の更新を強気で受け止める者もいる。「企業にとってメール添付画像には、これまでと変わらない効果があることを忘れてはならない。」とKickdynamic(英国を拠点とするメールマーケティングツールの提供会社)の共同創業者マット・ヘイズはEConstultancyに語った。「消費者が2回目以降メールを開くときでも、最初と同じように画像は表示される。消費者が体験することは変わらないのだ。」

トップ画像提供:FixtheFocus(Flickより), CC 2.0; Gmail画像:Google

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