企業を国際的に展開するというのはエキサイティングなことではあるものの、リスクや挑戦もついて回るものだ。ミーティングの予定に時差を考慮することから、違う文化の中での立ち回りにいたるまで、海外進出の際には先行投資の額以上に考えることがある。

初めての海外進出を成功させるために、Young Entrepreneur Council(YEC)から13人のメンバーへ、直面するであろう課題に対してどう対処するのがベストかというアドバイスを求めた。

言葉の障壁を考慮する

向こうのオフィスで働くスタッフは数ヵ国語でコミュニケーションできるようにしておくべきだ。外国のクライアントが全員英語で読み書きできると考えない方がいいということだ。また現地のクライアントはプロフェッショナルであるだけではなく賢くもある。ネルソン・マンデラは次のように言った。「相手が理解できる言葉で話しかければ、それは彼の頭に響く。相手の言葉で話しかければ、それは彼の心に響く」

Luigi Wewege, Vivier Group

地元の人からアドバイスをもらう

現地に飛び込むより先に、自分の周りにいてくれる誰かの存在を担保しておくべきだ。そうすれば彼、あるいは彼女はシンプルかつ直接的なアドバイスをくれる。さもなくば、多くの混乱やいらない仕事を抱えてしまい、マイナスの成果を上げることになるかもしれない。

Kevin Xu, Mebo International

現地の習慣を理解する

文化的な基準というものは、フィリピンにおいて最も見落とされがちな要素の一つだ。家族を大事にする習慣、無尽、住居の環境などさまざまある。米国ではラッキーなことに、遠くの勤務先にも通勤でき、なんなら車さえある。口座も金品も自分個人のものを持つことが出来る。だが、他の地域、特に東南アジアではすべてが家族本位だ。家族それぞれが稼ぐお金は家族が物を買うためのものであり、給与の額どころか月あたりの勤務日数ですら、従業員の定着率に大きな違いとなって表れる。また市外に住む人たち(進出する先によっては、人口の大半に当たるだろう)にとってはオフィスが地下鉄の駅からどれだけ遠いかという細かい点も、まとまりかけた話が流れる原因になったりする。

Carter Thomas, Bluecloud Solutions

地元とのつながりを作る

海外でビジネスを行うにあたって、人の問題は最大の難関になる。海外の文化およびビジネス戦略を理解するのが簡単ではないということだけではない。現地を管理するために、自分自身がよく知っていて信頼がおける人を持つべきであり、その人に地元の規則や手続きを任せて報告してもらうようにした方がよい。そのような人がいないのであれば、誰かに紹介してもらうべきだ。現地の大使館にコンタクトをとることもできる。商務官が助けになってくれるだろう。だが、このような地元のコネに頼りすぎてはいけない。最初の数週間から数か月は、用事をきっちりと片付けるために現地で彼らと働いた方がいい。だがそれが出来るようになれば、友達作りを大いに進めて、非常時に頼りになるコネクションを作るべきだ。

Piyush Jain, SIMpalm

製品の市場を読み間違えるな

自社の製品が進出しようとしている先の市場にマッチしているかを確認すべきである。海外に進出するスタートアップ企業の悲惨なストーリーの始まりは、海外市場に出た時の製品テストおよび現地向けの仕様変更が至らないところから始まる。まずやるべきことを先にやり、それから進出しようとしている市場について自分が仮定しているニーズ、機能面、課題の克服、利益の生み方といったものを再度検証しなければならない。

Darwin Romero, Applaudo Studios

現地に実際のオフィスを持て

私はWakanowというアフリカに拠点を置くオンライン旅行会社を経営しており、オフィスは世界中にある。私の経験からいうと、現地に実際のオフィスを持たずに新しい市場に進出することは難しい。実際、地元の顧客へサービスするために、地元のスタッフとサポートシステムは必須である。例を挙げると、昔アメリカでのビジネスをアフリカから行おうとしたことがある。だが効率的に事が運ばなかった為、ヒューストン、テキサスにホームオフィスを構えたところ、あらゆることが変わった。アメリカにオフィスがあることで顧客のタイムゾーンでサービスを行うことができ、現地人を活用することでアメリカにおける旅行の微妙なニュアンスをくみ取ることができた。同様の取り組みは何度も繰り返し行ってきた。あなたもやってみるといい。

Obinna Ekezie, Wakanow

共同プログラムを始めよ

ここ米国ではあなたは自分の商品と市場についてのエキスパートかもしれない。だが、オランダや南アフリカ、ニュージーランドにおいても同じということはあまりないだろう。PandaDocでは世界20か国以上から150以上のパートナーシップを形成している。大企業は提携関係と再販プログラムを海外展開に活かしている。これがうまくいくのは、まず海外の再販業者が地元のタイムゾーンで活動しており、地元の市場における経験と信頼を持っているからだ。自社の海外営業部隊だけに頼ることはできない。海外での成長を加速するために、国外のパートナーへの多大な投資が必要となる。苦しいことだが、パートナーと活動するのであればこれは正しい道だ。

Jared Fuller, PandaDoc

時差を考慮に入れる

読んで字の通りだが、ミーティングのスケジュールを入れたり海外他社とのタスクを運んだりする際には、必ず時差を考慮に入れるようにする。仲間が全員同じ時間にオフィスにいるよう、予定の最適化を行わなければならない。また、世界各国の祝日も考慮し、自分がいつ連絡が取れなくなるのか予想できるようにしておくべきである。。

Andrew Kucheriavy, Intechnic

早い段階からマーケティングを始める

海外展開する人に私がお勧めするのは、これから先に来る新しい市場を対象にコンテンツマーケティングを行うということだ。私の会社は今年に入って海外に進出したが、言葉の響きとは裏腹に愉快なものではなかった。例えば外国の人を従業員として登録することや、米国人を雇うための許可を得ることなど、当初は予見が難しかった物流や規定上の課題が山ほどあった。コンテンツマーケティングは顧客獲得のみならず、従業員の雇用への道も切り開いた。

Shane Snow, Contently

移動のコストを考慮する

あなたがどこでどのようなビジネスをするのかによって、考えなければならないことはたくさんある。そのうちの一つに、移動にかかる予算があげられるだろう。他にといえば、時間とそれにまつわる制約だ。海外ともなれば、生産及び輸送のスケジュールは、時差や国境の影響が少ない地元のものと比べてかなりのズレが生じる。

Mark Samuel, Fitmark

雇用のプロセスと文化を学ぶ

私が初めて海外でビジネスを行ったのは中国だ。そこであらゆる労働法を学ぶということは、それを知らなかったり、知っていると思いこみ節約するために手を抜くが、結果的に地元政府から業務停止命令を食らったりすることを考えると、自分が有利な立場に立てるということが分かった。全てのローカルな規定を知るだけでなく、面接を受けた人はそれに関してネット上でしゃべるという文化があることも知っておくべきだ。そして、ゆくゆくはあなたの雇用面の評判を良くも悪くもするだろう。

Derek Capo, eFin

海外の税法を理解する

海外にオフィスをもってちょうど一年たった。多くの利益を上げることが出来たが、課題もたくさんある。私が一番念を押したいことといえば、ある所から別の所へのお金の流れは法的に問題が無いよう正しく行うこと、そして自身が自国と外国両方の税法上のコンプライアンスを守らなければならない立場にあるということだ。このアシストの為に我々が国際公認会計士を雇うことを選んだのは、いいお金の使い方だったとおもう。

Nick Genty, Iconic Solutions

助言を求める

海外に打って出る際、ターゲットとなるところどころに、サービスなどのローカライゼーションの必要性に気づくだろう。あらゆるものを現地の言葉に訳さなければならず、現地の法律や文化面も考慮に入れなければならない。自分にとって新しい習慣になじむためにも、地元のコミュニティを利用するのを恥ずかしがるべきではない。Facebookが世界進出した時、最初は翻訳会社を使おうと考えていたが、そのやり方は面倒で時間がかかるものであった。そこで同社は方法を変えようということで、ユーザーたちにサイトをさまざまな言語に翻訳してもらうよう呼びかけた。その結果、このタスクはすばやく効率的に達成されたのである。会社の成長の為にコミュニティを使うということも必要となるのだろう。

Ayelet Noff, Blonde 2.0

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