IDCが発表した新しいレポートから、2015年も半ばとなったウェアラブル市場の興味深い構図が浮かび上がる。市場は去年から223%の成長を遂げているが、この分野では新参で売り物が一種類しかないアップルが、ここ三ヶ月のデバイス販売数でFitbitに次ぐ位置につけている。

レポートではApple Watchの売上がやや残念な結果になっていることも考慮されている(もちろんAppleは自社製品の売上について公表していない)。Apple Watchの売上はスマートフォン市場の20%近くを占めているが、まだiPhoneの時のようなブームを起こしていない。だがしかしウェアラブルの初期段階の動向において脅威的な存在になっている。

ティム・クックは更に多くを望んでいただろうが、それでもApple Watchが3月に売りだされたばかりだと考えると、印象的な成績であると言える。

この市場に進出したばかりの者達にも、まだ可能性は残されている。あるものはこの事をいいニュースだと捉えるだろう。アップルがこの業界の底上げを行っている事もあり、後から参入する者達も拡大する市場から利益を上げるチャンスがある。

競争は以下のような状態だ。

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レポートによれば、ウェアラブルではアップルよりずっと先発のサムスンは5位に転落しており、HuaweiとJawboneよりわずかに上と行ったところである。さまざまなリストデバイスを販売したが、市場で占める割合は3.3%だ。IDCの統計によると、この韓国企業のウェアラブル出荷は2014年第二四半期には80万だったのが、今年の四半期には60万に落ち込んでいる。

ウェアラブルデバイスの出荷総数は去年の第二四半期には560万だったのが今年は1810万と増加している。IDCの統計が正しければ、これらのうち440万台はFitbitの製品で、360万台はApple Watchである。

アップルはリードしているが、ある競争相手がすぐ後ろまで迫っている。世界のマーケットの17%を握っている中国のXiaomiだ。

ウェアラブルデバイス:スマートかベーシックか

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上位二社について言えば、IDCのアナリストはアップルはFitbitには無いものを持っていることから、第三四半期には首位になるだろうと予測している。それはサードパーティーを含むエコシステムをもったスマートデバイスだ。

WatchOS 2のアップデートが今年の秋に行われるが、これによりApple Watchでネイティブに動くアプリの開発が出来るようになる。

Fitbitのベーシックなデバイスがダメなわけではない。年間で達成した売上成長率159%という数字は軽く考えるべきではない。IDCは更に別のものも出てくると考えている。「Fitbitが顧客の共感を呼んでいるのは、健康的なライフスタイルを実現するためのフィットネストラッキングにおいて、シンプルな価値観を提案し続けているからだ。多くのスマートウォッチが考えるような、幾つもの機能が付いた提案とは異なる」とレポートは説明する。

上位5位の残りはXiaomiとGarminになる。IDCはウェアラブルがAndroid WearやPebbleなどのようなスマートプラットフォームで動くものと、よりベーシックで機能が組み込まれたタイプのもので差が見られるという。前四半期の売上では、スマートウェアラブル(サードパーティーアプリが動くデバイス)の売上の内、2/3がApple Watchだったという。

ウェアラブルメーカーが直面している課題として、価格面や機能面でアップルやFitbitに抵抗する事は可能だろうかというものがある。

いい知らせがあるとすれば、IDCウェアラブルチームの研究マネージャー、ラモン・ラマスの見解では「アップルの参入によりほかのウェアラブル業者も利益に預かる事が出来、結果全体の規模感は上がる」のだそうだ。「アップルは他のベンダー、特に半年以上この市場で戦ってきたベンダーたちに、自分たちの商品及びエクスペリエンスの再評価を行うよう要請している」という。サムスンはこの事を真面目に受け取るべきだ。

「結構な確率でアップルは他のウェアラブルが評価される際の基準的なものとなることだろう。そしてアップルが次にスマートグラスやヒアラブル(hearable)といった他のウェアラブルカテゴリのどれに手をつけるのかに人々は注目する事だろう」と彼は付け加えた。

画像提供:Apple and Fitbit
チャート提供:IDC

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