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ジョニー・アイヴ、デザイン担当副社長、Vanity Fair New Establishment Summitにて

模倣は最も誠実な賞賛、という言い回しはご存知だろうか?それはとんでもないデタラメだそうだ。少なくともアップルのジョニー・アイヴにとっては。

先日催されたVanity FairのNew Establishment Summitにて、最近よくしゃべる普段は隠遁主義のアイヴが、テック・メーカーXiaomiと、そのアップル風の製品デザインに関する質問に答えた。「賞賛、という形には捉えていません」と、数々のアップル人気デバイスのデザインを担当してきた副社長は述べた。「私はむしろ窃盗と捉えています」。

彼は注意深く言葉を選び、発言がアップル製品のデザイン複製を否定している特定の中国企業にではなく、アップルから盗みを働こうとする全ての競合他社に向けたものにした。

まあ、これは目新しい出来事ではない。アップルは永くコピーキャット達を憎んできたのだ。同社の成功が、部分的に他者が生み出したデザインや機能に基づいているにも関わらず。

おい、俺のルックスを盗んだな

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中国における巨大テック企業であるXiaomiは、中身はすべてAndroidだが、外観はアップル風のMi Padタブレットを発売した。

他人の作品からインスピレーションを受ける事と、他人のデザイン仕様書をコピー機にかける事には、はっきりとした違いがある。(ただコピーをとる事と実際に盗む事にも、文字通りの違いがある。だが重箱の隅をつつくのは止めておこう)。

写真家、芸術家、音楽家にファッションデザイナー、皆そんな事はずっと前から知っていた。だから多くのプロフェッショナルが、偽物に生計を奪われないようにするため、自分達の作品を守るのだ。テック企業にとってもそれは同じで、機能や製品デザインを盗む模倣者は危機的状況を生み出しかねない。

アップルにとって、それは随分昔の際どい話題を想起させる。

今は亡き協同設立者、スティーブ・ジョブズが、マイクロソフトがWindows OSにMacのデスクトップ・ソフトウェアがもつ「見た目と雰囲気」をコピーした、と考えていたことは公然の秘密だった。ウォルター・アイザックソン著作のジョブズの伝記の中で、彼のフラストレーションは露にされている。特に、フォーチュン誌に抜粋された、1983年にマイクロソフトのビル・ゲイツと彼の邂逅を記録した、この一節に。

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彼らの会合はジョブズのコンファレンス・ルームで行われた。ジョブズがゲイツをしかりつける場面を期待する10人のアップル従業員もその場にいた。ジョブズは彼らの願いに応えたのだった。「騙したな!」彼は叫んだ。「君の事は信用していたのに、盗みを働くなんて!」。ゲイツは冷静にただそこに座って、スティーブの目を見てから、あの甲高い声で名台詞を吐き出した。「まあまあ、スティーブ、物事には必ず一つ以上の見方があると思うんだ。僕が思うに、我々にはゼロックスと言う名のお金持ちの隣人がいて、僕が彼の家にテレビを盗みに入ったら、もう君が盗んだ後だった、という様な事だったんじゃないかな」

アップルの非難戦術は、相手が代わっただけで、今でも同じように思える。現在最大の敵とはサムスンだ。サムスン製のGalaxyシリーズのAndroidスマートフォンが、iPhoneのモバイル技術の特許を侵害している、とアップルは主張しているのだ。

今年始めにいくつかの判決で勝利したアップルは、正義感に満たされていることだろう。しかし耳を澄ましてみると、遥か遠くから、ある音が聞こえてきそうだ。Androidファンたちが、額をぴしゃりと叩いている音だ。

Android側の主張

多くのAndroidファンたちが、iPhoneのソフトこそがコピーキャットで、その反対ではないと考えている。

彼らはグーグルのモバイルOSが、アップルのiOSより遥か以前から持っていた機能のことを指摘する。スワイプダウン通知やマルチタスク(アプリがバックグラウンドで動作する機能)などだ。

iOS 8で、iPhoneはより多くのAndroid的機能を持つ事になった。テキスト予測や交換可能キーボード、音声起動可能な音声入力とウィジェット(アプリを起動せずに、アップデートされる情報の一部を表示する機能)などである。

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Androidで昔からの人気のキーボード代替アプリSwypeがiOS 8でも使用可能に。

おそらく最も明確な例はアップルの新しいモバイル・ハードウェアであろう。新しい5.5インチiPhone 6 Plusは、同社初のファブレットとなる。これはサムスンのNoteが作り出し、人気となった大型スマホのカテゴリーだ。

これらの大型デバイスも、韓国テック企業の現在のモバイル部門での苦境を救う事はできないようだが、アップルはファブレットのお株を奪って利益の道を突っ走る事に迷いは無いようだ。

画像提供:
トップ画像:Personal Creations
Jony Ive画像:Dailymotion video by Vanity Fair
Mi Pad画像:Xiaomi
Bill Gates/Steve Jobs画像:Kay Kim

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