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広告が正確すぎて気味が悪い?新しいウェブ透明化ツールの出番だ

2014.8.29 07:30 | Selena Larson | ReadWrite Japan編集部

「XRay」で将来受け取る広告の予測が可能になるかもしれない。

ウェブサイトを見ていて、あまりにピッタリな広告を見たことはないだろうか?まるで、あなたが最近足首をひねって丈夫な靴を必要としていることを、広告主が知っているのではないか、そんな思いをしたことはないだろうか?

コロンビア大学の研究者達は、「XRay」の開発に取り組んでいる。広告のターゲティング行為を、無知なネットユーザーに、時に「気味が悪い」では収まらないような方法で教えてくれるツールだ。

受信箱に入り込み、検索結果をひったくる

もうすでにほとんどの人々が知っているように、フェイスブックやグーグルのような「無料」サービスの代価は、我々の個人情報で支払われている。ターゲティング広告に関して言えば、グーグルのボットがGmailアカウントをスキャンしてキーワードを探し、オーダーメードのようなマーケティングをしてくる。フェイスブックは「いいね」やステータス更新等の情報で同じことをしている。

関連記事:フェイスブックがより密接なユーザー活動のトラッキングを開始

いかにしてその情報が解析されてターゲティング広告が作り出されるか、それがコロンビア大の研究者達が現在開発中のウェブ透明化ツール、XRayで解明しようとしている謎なのだ。

未だ開発中のXRayは、「インプットとアウトプットの相関関係からターゲティングを感知」する。ネットユーザーの「インプット」であるEメールや検索等は、「アウトプット」、つまりユーザーに配信される広告と比較される。想像がつくかもしれないが、ほとんどの広告は概ね予測可能だ。もし「靴」という単語があなたが送ったメールに入っていたら、デパートでの靴のセール広告を見ることになるだろう。

しかし、ターゲティング広告は靴にとどまらない。XRayの開発中、研究者達は、メール内のもっとデリケートなトピック、鬱や妊娠といった事にまでターゲティングしてくる侵入型の広告を見つけた。その上、そういった健康関連のキーワードに基づいたターゲティングは危険性をはらんでいるのだ。例えば、「鬱」という語を含むインプットに対して呪術療法のような疑わしい療法が広告配信されるというテスト結果もある。

XRayは、このようなキーワード・ターゲティングを企業が悪用した時、消費者に降りかかる危険も示している:

契約前に顧客の既往症について知りたいと思っている保険会社を想像してほしい。その企業が2つの広告キャンペーンを打つとする。1つはガン、もう1つは若者をターゲットにし、それぞれの広告に違うURLを割り当てておく。そうすれば、ガン関連の広告から来たユーザーには高めの保険料見積もりを提示して契約を思いとどまらせ、若者関連の広告から来た人々には低い保険料見積もりを提示する、という事が可能になる。

XRayはまだ試作の段階だ。研究者達は、Gmailにおけるメール内容に基づく広告の予測と、YouTubeとアマゾンにおいては、以前閲覧したアイテムに基づく動画と商品の提案について実験してきた。XRayが入手しやすくなり、多様なプラットフォームでの使用が待たれるところだ。初期テストで、XRayは将来配信される広告を80%から90%の確率で正確に予測した。

XRayのコードはオープンソース化される予定で、ゆくゆくはネット環境さえあれば誰でも入手できるようになるだろう。このような研究は、平均的なネットユーザーが、自分達のデータが企業でどのような使われ方をしているか、理解を深める手助けとなるだろう。そして、キーワード・ターゲティングを悪用する広告主に対する、プライバシーの見張り番という役割も果たすだろう。

研究チームは今月カリフォルニア州のサンディエゴで行われたセキュリティ会議の最高峰、USENIX Security 2014研究報告を発表した。XRayは米国科学財団とDARPA、グーグル及びマイクロソフト両社の支援を受けている。

トップ画像提供:Asja Boroš

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