今年7月に震度5以上の地震が全国で3件発生した。そのすべてを予知し、的中させたインターネットサービスがある。テンダが提供する「予知するアンテナ」だ。2016年9月にサービスの提供を開始し、関東地方を中心としたマグニチュード5以上の地震を1週間前に予知。これまで約7割の的中率を誇ってきたが、その精度はさらに向上している。

月間の地震予知的中率が100%を記録

7月1日に大分県と熊本県を震源とする震度5弱(マグニチュード4.5)の地震が発生した。テンダのインターネットサービス「予知するアンテナ」は、6月29日の段階で次のような告知を行っている。「九州地方を中心に四国・中国地方にて揺れを感じる地震が発生しそうです。陸域の地震ではマグニチュード5.0程度、海域ではマグニチュード5.5程度になる恐れがあります」マグニチュードに若干の違いはあるが、ほぼ正確に地震発生の予知を的中させている。7月には震度5以上の地震がこのほかに2件発生している。7月1日に発生した北海道を震源とする震度5弱(マグニチュード5.1)の地震と、7月10日に発生した鹿児島県を震源地とする震度5強(マグニチュード5.2)の地震だ。そして、予知するアンテナはこの2つの地震に関しても事前に予知を行い、的中させている。この月に限っていえば、的中率は10割。震度5以上のすべての地震を予知したことになる。

電波を使った観測で短期予測を行う

予知するアンテナは、日本地震予知学会代表理事で電気通信大学名誉教授の早川正士氏の地震予知理論をベースとし、電気通信大学発のベンチャー企業である早川地震電磁気研究所の観測をもとに地震予知の情報を提供している。同研究所によると、地震予測は3つに分類されるという。数十年単位で予測する長期予測と、数年単位で予測する中期予測、数週間単位で予測する短期予測の3つだ。このうち、早川地震電磁気研究所で行うのは短期予測で、この分野では突出して高い的中率を誇っている。なぜそれが可能なのか。同研究所は「地震電磁気学をベースとし、電波を使って観測することで的中率の高い短期予測が行える」と話す。この分野では早川地震電磁気研究所の研究が世界的にも抜け出ており、その成果が約7割以上の的中率となって現れているのだ。

AIで予知の精度を上げていくことも視野に

早川氏の研究が実績を上げてきたこともあり、ここ数年、地震予知に対する社会の意識に変化が現れているという。「以前は、地震は予知できないという強い固定観念を持つ人がほとんどだったが、最近では、地震は予知できるかもしれないと考える人が少しずつ増えてきている」と同研究所は話す。

とはいえ、地震は予知できるという考え方が社会に浸透しているとまではいえないのが実情だ。その理由として同研究所は、情報の受け手側のリテラシーが、まだそれほど高くないからだと分析する。
「地震予知情報を受けたとしても、その後、どう行動したらいいのか分からないという人が多いのではないか。それは防災意識が低いせいであり、さらに言えば、自分の身は自分で守るという基本的なことが共有されていないからだ」(同研究所)きっと誰かが助けてくれるだろうと考えている人が多いことに加え、大地震が発生したら逃げられないと半ば諦めている人が少なくない。そのため、地震予知情報への関心がそれほど高まらないというのだ。「こうした人たちの意識を変えるため、私たちにできることは予知の精度をさらに向上させ、的中率をより高めていき、地道に信頼を勝ち得ていくほかない」と同研究所は話す。

そして、それを実現するための取り組みが始まろうとしている。例えば地震予知のための観測に利用する電波の種類を増やすこと。「複数の電波から異常を検知し、地震予知の精度を高めていくことが重要だと考えている」と同研究所。また、将来的にはAI(人工知能)やディープラーニングなどといった技術を地震予知に生かすことも視野に入れている。

「現在は人間の感覚で判断していることが、AIなどを導入することでどう変化するのか。また、それによって予知の精度をどう上げていくのかも研究テーマの1つになっている」(同研究所)

だが、地震は自然現象であり、100%予知することはほぼ不可能だ。地震予知には、「いつ」「どこで」「どのくらいの規模」という3つの要素があり、そのなかでも最も予知しにくいのが「どこで」だという。とはいえ、「どこで」地震が起こるかがわからないので予知情報を流さないということはしていない。なぜなら、不意打ちを食らうことが地震の被害をより大きくさせるからだ。そのため、判断に迷った場合は、はずれることを覚悟してでも予知情報を提供することにしているという。「予知情報があったのにもかかわらず、地震が発生しなかった場合、『地震がなくてよかった』と思っていただきたい。100%の的中率を目指すが、自然現象を完璧に予知することは困難であり、ある程度のはずれを許容したうえで地震予知情報を活用してほしい」と同研究所は強調する。

信頼性が高まるサービスで地震に備える


早川氏の地震予知理論をベースとした個人向けの地震予知サービスである予知するアンテナは、提供開始からもうすぐ1年を迎える。この間、利用者の数は増え続け、ニーズはさらに高まっている。同サービスの会員になれば、火曜日と金曜日の週2回、定期的に地震予知情報が提供されるほか、緊急時にも情報を得られる。月額料金は税別500円だ。前述した通り、現在のところ地震予知の的中率は約7割だが、今年7月に限っていえば的中率は10割であり、信頼性はさらに高まっている。大地震に備え、家族や自分の安全を守るために予知するアンテナは大きく貢献する。

予知するアンテナ


https://yochisuru-antenna.jp/

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