最初にスマートフォンが普及し、続いてスマートホームが登場した。そして次に到来しつつある「スマート」がスマートシティだ。テクノロジーが生活の利便性と効率の向上に活用されるのに伴い、自然の流れで、仕事や生活、社会がIoTデバイスの広がりによりどんどん繋がるようになっていく。

スマートシティが起こす変革は、都市が直面する重要な課題取り組むチャンスも生み出す。例えば、より手頃な価格の住居、交通システムの改善、より安全な街並みを作り出すためのデータの生成などだ。

スマートシティが興味深いのは何もテクノロジーに関してだけではない。住む人々の変わり続けるニーズに、より素早く対応できるようになる。つまりスマートシティは、仕事、学校、お店、エンタメ、社会生活を躍動させる経済活動の中心になり得るのだ。

地元事情にフィットするベストプラクティス

都市にはそれぞれ特殊な場所がある。どこでも通用するベストプラクティスがあるかもしれないが、スマートシティ開発は地域の特色を考慮しなければならない。マッキンゼー・アンド・カンパニーのレポートでは、人口密度や富裕度、成長率などの要素について光が当てられている。例えば、上海は発展した経済を背景に持つ人口密度の高い街だが、イスタンブールは同じ人口密度の高い街でもその経済は発展途上だ。ヒューストンは経済発展した人口密度の低い街であり、ジャカルタは人口密度と経済発展率が共に低い。これら要素がスマートシティをどう創り上げていくかにおいて重要になる。というのもプロジェクトはインフラや人々の需要、経済力を考慮しなければならないからである。

成功したスマートシティ構想から学ぶ

スマートシティを作り上げる上で、他の例のベンチマークは役立つ。例を挙げると、デトロイトはグリーンライトプログラムで、市民の安全のための目につかないテクノロジーをプロジェクトに取り入れた。このプログラムは市代表、警察、ケーブルテレビのコムキャスト、地元企業のパートナーシップにより作られた。スマートテクノロジーは目立たない形で監視、防犯に寄与する。企業は警察が監視するカメラを導入し、犯罪行動を追跡できる。このテクノロジーを導入した企業では凶悪犯罪が半減したという。

失敗例からも学ぶ

成功事例からのみだけでなく、上手くいかなかったものから学ぶのも重要だ。ニューヨークが立ち上げたプロジェクトのLinkNYCは、目立ちにくいテクノロジーを取り入れるのではなく、公共で利用されるタッチパネルのキオスクを大量に路上展開した。

この構想は無料WiFiをマンハッタン中に提供することが目的だったが、目立ちすぎたために市にとって予想外の問題に繋がっていく。多くのキオスクが乱用、破壊され、住民の中には市がプロジェクトを通じてユーザーから情報を集めるためだと考える者も現れた。市はスマートシティのアプローチを見直すこととなった。

スマートシティ計画への正しいアプローチとは

スマートシティの構築には慎重な計画と、一般人を含め数多くのステークホルダーとのコラボレーションが必要だ。テクノロジーが用いられる目的があり、そして特定のゴールに落ち着かなければならない。そのゴールがエネルギー消費の削減であれ、自動車の安全性向上であれ、防犯であれだ。スマートシティはまだ出てきて新しいものであり、そこには課題や失敗もあるだろう。

全ての都市で同様にスマートシティ化が進むわけではない。それでも他の事例から学び、戦略を建て、プロジェクトのゴール、予算、ステークホルダーの債権買い付けも段々と纏まっていくだろう。