ここ20数年間で、デジタルマーケットプレイスは商取引と顧客の期待を根底から変えてきた。お馴染みのAmazonやUberに止まらず、その変化と革命は終わりが見えない。1995年にeBayはそのユニークなオンラインオークションモデルで、デジタルマーケットプレイスの主流となるムーブメントを作り上げた。2009年にはスペシャライズされた製品とサービスを組み合わせたハイブリッドマーケットプレイスを広い市場分野で展開したことにより、その規模と様相を大きく変えている。AirBnB、Postmates、Lyft、TaskRabbitなどがその例だ。2020年までに世界中のマーケットプレイスは、オンラインリテール市場の40%を占めると考えられている。その時までには、技術的にも経済的にも大きな変化があるはずだ。

ネクストステップに向けた4つの課題

マーケットプレイスの今後の成長において、対顧客での4つの大きな課題がある。競争力の差別化、購買者の保持力、購買者の調達、ソーシャルメディアのエンゲージメントだ。他に挙げられる課題として、ショッピングカートを放置される問題(26%)、成長拡大の為の技術的リソース(23%)がある。トップレベルの課題の中でも、eコマース企業は競争力の差別化とカスタマーエクスペリエンスが最大の課題、その他一般の企業を含んだ場合でも競争力の差別化が最大の課題だという。

マーケットプレイスの課題は購買者の確保だけではなく販売者の確保にもある。販売者が失敗したなと思うことのトップ3は、競争力の差別化の失敗(46%)、営業の失敗(33%)、マーケットプレイスのサービス料(31%)だそうだ。加えて販売者からはマーケティングのコスト(28%)と購買者の不足(26%)と言った点がビジネスにおける重要な課題だという声も上がっている。マーケットプレイスの24%が、顧客と販売者がマーケットプレイスを介さず直接やりとりする様になるせいで、販売者が去ってしまうと言っているのも興味深い。

顧客のロイヤリティがマーケットプレイスの健全性の目安だと考えられている。マーケットプレイスの健全性を図る尺度はいろいろあるが、46%が重きを置いているのは、顧客が長期に渡ってどれだけ買い物をするかという、ライフタイムバリューだという。23%は購買者や販売者のロイヤリティもトラッキングしており、11%はピーク時の流動性と顧客のリピート率を重要と考えているという。ピーク時の流動性は取引量を表す購買者と販売者の比率を反映するものでもあり、重要なメトリックだ。

パレート最適を実現している業者は非常に少ない。パレート原理に話が映るが、専門家たちは総取引の80%が20%の販売者から生み出されるのが望ましい姿だと考えている。同じことは購買者についても言える。20%の購買者から取引の80%が生み出される状況だ。しかし今日のマーケットプレイスはそこまで進んでいない。取引の80%を生み出しているのは、販売者の40-60%くらいだという。マーケットプレイスのほぼ半数は取引の3/4、1/3は取引の1/2がリピート客によって支えられていると言っている。

マーケットプレイスの次なる進化

これまで述べたことはデジタルマーケットプレイスの将来についてである。競争力の差別化や顧客のロイヤリティといった現在抱えている課題に関して言うと、向こう数年でマーケットプレイスのやり方が変わるだろうと考えることができる。今後最も成功するマーケットプレイスとは、単に物やサービスをやり取りするところではない。彼ら自身、身を持って知ることになるだろう。

マーケットプレイスは近い将来、販売者と購買者を結ぶだけでなく、販売者とサービスプロバイダが共に完全な体験と製品を提供する場所となるだろう。例を挙げると、顧客が夕食を決める際、外食先を探して予約するだけでなく、店内で食べるかデリバリーを頼むようになる。こうしたプロセスの変化はアプリやネットワーク、マーケットプレイスが少しずつ問題を解決してきた結果である。

様々な人が色々な観点を持つことで大きな全体像が出来上がっているが、この全体像は決して狙って完成したものではない。総体的なエクスペリエンスのためのソリューションをどのように作り出していくかが、次の戦略的優位性、そして顧客体験を考える上で決定的なものになってくる。