テクノロジーに精通していれば既知の事実かもしれないが、自動運転はこれまでにないレベルの安全性を提供できるように進化し、これによって交通事故による死亡を防ぐことが求められている。しかし世間は「いつまでに普及し、どれほど安全なのか」といった疑問を抱いている。

オートバイはどれほど安全(あるいは危険)なのか

オートバイは世界中で最も多用されている交通手段だ。世界中で働く約30億人がオートバイに乗っている。10億人あたりの交通事故による死亡の割合だが、オートバイは237.57、車は6.53、航空機の場合は0.02だ。つまり、オートバイの事故は自動車の36倍にあたり、世界中で使われている交通手段で最も危険なのだ。最も普及している反面、安全面に関しては心もとないかもしれない。

また、オートバイは四輪車と比較して安全技術の差が非常に大きい。西側諸国のミレニアル世代の4分の1は非常に安全な自動車に乗っている。車内の居心地も万全だ。ABSなどの標準的な装備は普及しているが、自動車より36倍も死亡確率の高い交通手段にはもっと強力な安全機能が必要だ。

ありがたいことに、オートバイの安全性能のギャップを埋める努力は行われている。BMWの自動運転バイクSkullyのARヘルメット、そしてヤマハとの協力で実現されたDamonの全方位事故回避システムなど、近い将来オートバイは急速に安全且つスマートになっていく。事実、Damonは全く新しいオートバイ体験を生み出そうとしている。ライダーの状況判断能力を拡大するシステムだ。Damonが考えているのはバイク同士がお互いに学習し、事故の発生を予測するものだ。長期的には「Damon化」されたバイクによって、理論上は事故が完全に回避できるようになる。

バイカーは自動運転を望まない?

二輪車の運転を自動化するのはハードルが高いだけではない。オートバイは楽しみで乗るものだからだ。オートバイには自動車が失って久しいオープンカーのようなロマンがある。多くのライダー達が友達とツーリングに出掛け、ワインディングを駆け抜けるスリルは今日の自動車業界にはない。自動車は主に家族などの移動手段であり、オートバイは自分ひとりを乗せて私的な時間を楽しめる。

近代化されてから500年も経っていない北米はまだ歴史の浅い国だ。横断するのに920万マイル移動しなければならないこの国では、ほとんどの地域に人が住んでいない。人口密度は平均で92.2人/平方マイルであり、一番高いところでも1205人/平方マイルだ。人口1000〜4000万人を抱える歴史のある他の37の都市と比べてみると、人口密度は72,000人/平方マイルを超える。世界中で年間1億6000万台のバイクが売られている理由が見えてくるのではないだろうか。

多くの人達は自分が移動するために狭いところでも通れる手段が必要なのだ。バイクを乗ることは無くならないだろう、そして日本にもエキサイティングなオートバイのブランドが存在する。ブランドが安全で快適なオートバイライフを実現できるように、後押ししてもらえることを祈ろう。