政府はこれまでVRなどのように注目を集めているテクノロジーに飛びつくことがあまりなかった。官僚主義的な性格や予算の制限、変化に対する拒否感などがその理由の一部だ。だが驚くべきことに、VRは主流なものになってから18ヶ月ほどしか経っていないにも関わらず、自治体から連邦政府レベルに至るまで、政府はVR技術をイノベーティブに活用しているユーザーの一例である。VRの何が政府職員の心を捉え、どのようにして効率的に使われるようになったのだろうか?

最初の問いに答えるために、VRが正当に評価されていない2つの点について理解することが必要だ。それは経費削減と配備の容易さである。経費削減に関していえばVRアプリを配布することは既に動画の政策よりも安いものになっている。新卒の訓練においても移動コストや講師の拘束時間の削減を行うことができる。またスマートフォンからでもVRにはアクセス可能であり、iOSやAndroidベースの廉価なヘッドセットの存在は社員や外部の視聴者にVRを届けることを容易にしている。

ではもう少し政府のVRの活用について分け入ってみよう。

 

トレーニングのためのVR

トレーニング用アプリの開発はウェブベースのVRアプリ作成ツールの使われ方として急速に伸びてきた。連邦政府の一部門ではInstaVRで作られたアプリが使われており、例えば新人にはまず実際の環境に行かせる前にバーチャルで体験させる。その理由は現実的なものだ。VRを使うことで新しいロケーションに馴染んでもらい、実地のOJTに備えるためである。

しかし政府が予算的な理由からVRを職業訓練に用いているというのも否定できない。ある部門では100台ものGear VRヘッドセットと携帯を出張事務所に送りつけている。ハードウェアに費用はかかるものの、バーチャルに訓練を行うのはリアルに行うのと比べてコスト面での利点がある。またトレーニング用ビデオの多くは全米のオフィスを通じて何度も繰り返し利用できるものである。VR職業訓練の総コストはトレーニング関係全体の予算より少額であり、節約できる時間や従業員のパフォーマンス向上は計り知れないほどの価値がある。

また消防士や警察官、救急救命士など危険度の高い職場での訓練にもVRは向いている。消防士を例に挙げると、Viveアプリケーションと消火器のホースをシミュレートするためのコントローラを使っての訓練が可能だ。これらの職業は現場に入るまでに非常に多くの訓練を積む必要があり、VR以上にいいシミュレーションになるものは無い。


(画像提供:Inlet Shores Group)

 

VRと人材採用

比較的に売り手市場の人材業界において、採用側はクリエイティブになることが求められる。VR体験以上に職場の毎日をうまく見せられる方法があるだろうか?海軍などでは採用のためのツールとしてVRを活用している。海軍が採用を狙う層はビデオゲームやYoutube,Snapchatといったビデオベースのツールで育ったことを考えれば、驚くことではないだろう。ザ・ニミッツと呼ばれるトレーラー映像によるVR体験で、海軍への応募者は飛躍的に増加した。従来の宣伝方法をあっという間に上回ったということをいえるだろう。

 

教育のためのVR

公立学校は昔から常にテクノロジーへの投資を勝ち取るため四苦八苦してきたというのはいい過ぎではないだろう。テクノロジーによる改善のうち、予算的に賄いやすいものの一つにVRを使った教育が挙げられる。学生は教室にいながら遠方に実際に行ったかのようなバーチャルツアーを体験することができる。Google Expeditionを例に挙げると、生徒はVR体験を通じて歴史を学ぶことができる。

InstaVRプラットフォームなどのツールは教師が仮想校外学習を造り上げることを可能にする。360度カメラの低価格化やGoogle Cardboardのようなヘッドセットの調達も容易になり、教師はスマートフォンを持つ生徒にこういったコンテンツを配布することもできるようになった。VRは本当に学習をダイナミックなものにする。


(画像提供:カイロのドイツ大学)

 

VRと観光マーケティング

観光局財団は利益を生むために支出することを求められるといった点で、政府内でもユニークな立ち位置にいる部署だ。彼らは異なるマーケティング手法に資金を投じることで、自分たちの街や州のアピールに勤めている。そして多くのマーケターはVRを使って高い投資効果を達成できている。さまざまなマーケティング手法が出てくる中、VRは財団が思い出に残る体験を作り上げる助けとなっている。

アトランタの場合、カンファレンスやイベントを企画する人に街をアピールするためのVR体験 ATL360を制作した。このアプリケーションはホットスポットを利用してアトランタの近辺や市内のレストラン、ホテルなどを紹介している。アトランタだけでは無い。InstaVRを使ったクライアントの一つであるカタール民間航空局はハマド国際空港内の施設について知ってもらうための360度ビデオツアーを設計した。ホワイトハウスですらOculus Rift向けの非常に高品質なツアービデオを去年出している。

 

結論

政府のいくつかの部門では既に危険な職業に就く人のトレーニングや新人の採用、生徒たちへの教育から人材採用業務やカンファレンスの企画までVRを活用することができるようになっている。VRを政府の活動に取り入れる方法はまだまだ尽きない。VRは政府が採用する上でエキサイティングなテクノロジーであるばかりか、経費削減という現実的な価値を持つものだ。もし政府機関で働くことがあるのであれば、配属される部署にVRを導入するのをためらうことはない。実現するのは思っているよりずっと簡単なことだ。

Andrew WoodberryはVRコンテンツを製作するWebベースプラットフォーム InstaVRのセールス・マーケティングの責任者である。2015年12月の登場以来、より早く簡単にメジャーなプラットフォーム向けのVRアプリを作るため、1万を超えるユーザーや企業がInstaVRにサインアップしている。

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