ウェアラブル端末やヘルスケア業界について語るとき、もたらされる恩恵に注目が集まる一方で、端末への依存具合にも関心が注がれている。

もしあなたがヘルスケアウェアラブル業界に打って出ようとしているのであれば、FDA(米国食品医薬品局)に申請を却下されるのではないか、人々に受け入れられるのだろうかと言った不安を持っていることだろう。とりわけFDAが以前、JawboneやAppleのウェアラブルデバイスの申請を却下して以来、そうした不安は普通のこととなっている。しかしウェアラブルが一般大衆の中でその認知度を高めていることを知っているだろうか。

健康やフィットネス関連を含み、2014年頃にはわずか2500程度のアプリしかなかった。しかし2019年までにはサードパーティ製アプリの数が349,000に達すると予測されている。この数字はヘルスケアやフィットネスアプリが、将来どのような位置を占めるようになるのかを物語るものだ。特にヘルスケアアプリに関していえば、2016年に提出された調査結果によるとヘルスケアウェアラブル市場全体の57%をFitBitが占めるようになるという。

だがこれら統計や世界的な普及にも関わらず、FDAの承認を取るのは未だに難しい課題である。

 

Android Wear 2.0が状況を一変させるか?

FDAの厳しいガイドラインに苦労しているのはJawboneだけではない。この厳しさはAppleも最近経験したものだ。これほどの大手がFDAの承認を取るのに苦労しているのであれば、いったいほかの企業はどのようにしてこの課題を乗り越えればいいのだろう?

おそらくはこれを乗り越えるため、GoogleはAndroid Wear 2.0をリリースすることに決めたのだろう。Evan Blassの情報では2017年2月9日に公式版がリリースされる予定だったが、今のところ開発者向けプレビュー版が入手できる。

 

動き出す期待感

このニュースが出てきてまもなく、ヘルスケアウェアラブルのイノベーションに対する期待が世界中で高まり始めた。正確にいうと、人々はGoogleが今回のリリースで提供する機能に目を向け始めた。

Googleは健康関連の機能を取り入れることで大きな一歩を踏み出した。これによりAndroidウェアラブルはWithings Activiteなどのライバルと張り合うようになるだろう。ユーザーがウォーキングやランニング、サイクリングを始めれば、機能はすぐに有効化される。またニュースが出れば、アプリ開発者たちは開発プランを練り始める。

Android Wearの登場と共に、それに見合った追跡アプリも登場するという推測もある。Android Wear 2.0について幾つかのここまでで触れていない新機能について以下に述べる。

文字盤表示のカスタマイズ:この新しいバージョンでの大きな変更点だ。Apple Watch2ユーザーならすでにお馴染みの機能だが、Androidユーザーもまもなくこの機能が使えるようになる。

通知:これまで通知は画面いっぱいに表示されていた。操作の簡単さをユーザーに提供していたかも知れないが、Googleは画面いっぱいではなく、より小さい表示もできるようにする。小さく表示された通知をタップすれば拡大されるため、ユーザーはこれまで通り簡単に情報にアクセスすることができる。

マテリアルデザイン: この機能には相互的な2つの引き出し、ナビゲーションとアクションが追加された。前者はアプリ画面間のナビゲーションを、後者はアプリ内でよく使うアクションへのアクセスを簡単にするものだ。

スタンドアローンアプリ:携帯なしでウェアラブルアプリを使えるようにする機能がGoogleより最終的に提供されるようになった。これでAndroidスマートフォンを常に身近に置いておく必要がなくなる。

入力方法:変更点は3つ。スワイプすると表示されるキーボードで、より良いキーボード入力を提供するものだ。そして2つ目はメッセージの返信に使いそうな3つの文章を提示して手助けするスマートリプライ、3つ目は完全に開発者向けのものだが、入力のためのキーボードを独自に作り出せるというものだ。

 

最後に

ウェアラブルがテクノロジーの未来であることは疑いようがない。だがこれまでの取り組みによりヘルスケア業界に十分食い込んでいるとはいえない状況だ。しかしながらAndroid Wear 2.0の登場は、我々にちょっと行き過ぎた期待を抱かせるものかも知れない。

素晴らしい機能も見られるが、取り組まなければならない領域は未だ幅広い。それを抜きにしても、この新バージョンの互換性が限定的なものである(Asus、Casio、Fossil、LG、Motorola、Nixon、Sony、Polar,Michael Kors、Huaweiなどのデバイスが対応している)ことを考えると、ヘルスケア業界におけるウェアラブルデバイスの明るい夜明けまではもう少し待たなければならないのだろう。

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