Pocket

シリコンバレーは、常に過去よりも未来に目を向けたがる。しかし技術に携わる人々にとって、来月公開される映画「スティーブ・ジョブズ」は、自分達をフルーツ農園の労働者から情報化時代の中核を担う人材に進化させた歴史を振り返らせずにはおかないだろう。

我々が日常的に使っているテクノロジーを作り上げてきた人々の物語というのはいつ見ても面白いものだ。今回の映画「スティーブ・ジョブズ」では、アップルの後期創業者であり、元CEOでもあるスティーブ・ジョブズの半生が描かれる。私はこの映画が、近年のシリコン バレーの立役者を面白おかしく描いた単なるドキュメンタリードラマに終わらないことを期待している。会社を設立して製品を開発する手法について、イノベーションが社会に、そして人間に何をもたらすかについて、技術に関する話を人に伝えるにはどうすべきかについて、考えさせてくれることを期待している。

私は今週サンフランシスコで行われる上映会で、ジョブズ役を演じる俳優のアシュトン・カッチャーや監督のジョシュア・マイケル・スターンらと共にホストを努めることになった。ここで嬉しいお知らせをしよう。ReadWriteの読者を少数だがスペシャルゲストとして上映会に招待するつもりだ(※)。熱いディスカッションを楽しみにしていて欲しい。

直近の技術系ハリウッド大作といえば「ソーシャル・ネットワーク」だが、この映画は実在の人物であるマーク・ザッカーバーグと彼が設立した成長途上の企業であるFacebookについて、批判的な性格描写を行って物議を醸した。しかし結局、若者達の多くはこの映画を、Facebookを生み出したハッカー文化を肯定するものと捉え、ザッカーバーグを企業家の理想的な典型とみなしているようだ。

アシュトン・カッチャーは役作りについて、Q&Aサイト「Quora」で次のように打ち明けている

「脚本を読んで胃が痛くなったよ。スティーブは時々一見理不尽に思えるような決断をするんだけど、そうまでさせるほどの彼の深いこだわりを正しく理解できる俳優はそうそういないんじゃないかと思った。もしこの映画が、僕が敬服する一人の男の記念碑的な作品になるとしたら、この映画は彼の功績を称える者によって描かれたものだということを請合っておきたい。スティーブを実際に知っている人たちに、本人みたいだと感じてもらえるように彼を演じるのにはとても時間がかかったよ。」

シリコンバレーの関係者たちは、果たしてこの映画をスティーブ・ジョブズの人生のリアルな記録だと感じるだろうか?

映画のトレーラーはこちら

※上映会の参加者募集は、米版のReadWriteで行われております。開催地がサンフランシスコとなるため、実際に参加可能な方のみお申し込みください。

Pocket