ビットコイン・バブルの影響で大量のパクリ通貨が発生
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ビットコインは一時代を築いた。その証拠に、ビットコインを模倣した新たな仮想通貨が140以上も誕生しているのだ。

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ビットコインの成功を受けてここ2ヶ月の間に似たような仮想通貨が続々と作られている。各通貨の名前も「AnonCoin」から始まって「Zeuscoin」に至るまで、全アルファベットを埋めてしまうほどバリエーションに富んでいる。ただのパクリ商法と片付けてしまえばそれまでだが、中には本格的に取引され始めている物もあるようだ。

ビットコインは単なる一時的なブームで終わってしまうかもしれないし、あるいは次世代を率いるムーブメントの始まりなのかもしれない。いずれにせよ、我々利用者は「コンピューターのプログラムコードから生成される通貨」という概念を受け入れつつあるようだ。ビットコインに便乗しようとする類似通貨が人気を博していることからもその流れが伺える。以下に、いくつかの通貨を紹介しよう。

Litecoin

今のところ、ビットコインに取って代わるものがあるとすればLitecoin(以下ライトコイン)に違いない。11月後半にはこのライトコインの流通総価値がなんと10億ドルを超えたという。この記事を書いている時点で、ライトコインは一枚30ドル程度で取引されている。ビットコインに比べればよほどお買い得かもしれない。

ライトコインの仕組みはビットコインと同様だ。「採掘」されることで流通し、8400枚の上限を持つ。大きな違いは、ビットコインを発掘する機材を揃えるには1万ドルほど必要だが、ライトコインの場合は一般的な性能のコンピューターでも発掘が可能だということだ。

Namecoin

Namecoin(以下ネームコイン)もライトコインに迫る勢いを見せている。ビットコインの一枚あたりの価格が1000ドルを超えた同日、ネームコインの流通総価値は1億ドルを突破した。現在ネームコインの価値は一枚あたり8.50ドル程度である。この仮想通貨には2100万枚の上限が設定されている。

ネームコインではビットコインのプライバシー思想がさらに強調されており、自らが分散型DNSの機能を果たす。DNSとはDomain Name Service の訳で、例えば「Google.com」のようなドメイン名をコンピューターが理解できるアドレスに変換するサービスである。このDNS機能を自前で用意しているネームコインは、インターネットの枠組みから飛び出しているといえる。つまり、ICANNの影響下にはないということだ。

Peercoin

Peercoin(以下ピアーコイン)の現在価値は1枚あたり6.50ドル程度であり、流通総価値は1億ドルほどになった。他の仮想通貨とは違い、ピアーコインには実質的な流通制限がない。20億枚という上限が設けられてはいるのだが、同通貨の創設者でソフトウェア開発者のサニー・キングによると、上限は「濃度」を確認するための手段にすぎず、必要に応じて増やすことも可能らしい。

ピアーコインはビットコインよりも安全で強力だと謳っている。ビットコインよりも多くのソースコードを開示しており、上限が無いことから強力な通貨だというわけだろう。キングの主張によると、ピアーコインのほうがビットコインよりも金鉱の概念を正確に再現しているという。金には今のところ採掘限度が存在しないからだ。

Primecoin

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Primecoinのロゴ

Primecoin(以下プライムコイン)は、ピアーコインの創設者であるサニー・キングが作ったもう一つの仮想通貨だ。現在一枚あたり5.50ドルで取引され、流通総価値は1800万ドルに匹敵する。

プライムコインはその採掘に使われる特殊なアルゴリズムにちなんで名付けられた。ビットコインの採掘者たちはhashcashアルゴリズムを使ってビットコインの認証と重複回避を行っている。一方で、プライムコインの採掘者は「カニンガム鎖」という素数(prime number)を繋げた文字列を探すのである。RSA暗号は素数が大きい数であるほど暗号効果が高いとされており、暗号化したメッセージをやり取りするのに1970年代から利用されている手法である。

Quark Coin

Quark(以下クオーク)は2013年10月に開発され、ビットコインの類似品の中では一番若い。現在の流通総価値は5000万ドルとみられており、一枚あたり0.20ドルで取引されている。

仕組みはビットコインに近いが、クオークは強化されたセキュリティーが特徴だ。ビットコインが2回しかハッシングを行わないのに比べ、クオークは6種類のアルゴリズムを使って9回に及ぶハッシングを行うという。つまりクオークは数ある仮想通貨のなかでもおそらく最も安全であり、オープン化されたソースコードもその安全性を高める一助となっている。

Worldcoin

Worldcoin(以下ワールドコイン)は、創設からまだ一年未満と比較的新しい仮想通貨である。流通総価値は1800万ドルとされ、一枚あたり0.60ドルだ。

他に紹介した仮想通貨と同様、基本はビットコインと似ているのだが、ワールドコインはスピードが売りである。ワールドコインの取引速度はビットコインの20倍であり、取引に30秒しかかからない。ビットコインだと何度も検証が行われるので取引に丸一日かかることも多いが、ワールドコインならわずか60秒で全ての作業が完了してしまうのである。

ビットコインは仮想通貨の先駆者である。ただこれほどの速度で類似品が出てくるということは、ビットコインが決して完璧ではないことを意味している。おそらく多くの通貨はすぐに消えてしまうだろうが、そこで育まれた進化が次世代の仮想通貨に生かされる事は間違いないだろう。

画像提供:btckeychain

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