3月31日、マイクロソフトはSurface 3を5月5日に出荷開始すると発表した。同製品は、タブレットとPCのハイブリッドであるSurfaceシリーズの最新版だ。価格は499米ドルからで、「Pro」以外のSurfaceシリーズで最も強化されたバージョンとなる。特筆すべきは、SurfaceやSurface 2に搭載されていた動作性の低いWindows RTではなく、フルバージョンのWindows 8.1が搭載されている点である。今夏にWindows 10が公式にリリースされれば、Windows 10にアップグレード可能だ。

だが、このニュースに喜ぶ前に気を付けてほしい。Surface 3の価格は手頃というわけではない。そして、最も強力なIntel Atom X7プロセッサを搭載しているものの、Surface 3はラップトップの代替品にはならなさそうだ。マイクロソフトはユーザーにそう思わせたいようだけれども。

Surface 3は他製品にどう対抗するか

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Surface 3は同シリーズのSurface Pro 3とデザイン面で共通点が多い。どちらもアスペクト比は3:2であり、Windowsボタンは右側のベゼルにある。

違いはというと、Surface Pro 3のディスプレイは12インチだが、Surface 3は解像度1920×1280ピクセル、10.8インチで少し小さい。Surface 3はわずか622グラム(キーボードを除く)、厚さ8.7ミリだ。ポートも豊富で、フルサイズのUSB 3.0ポート、Mini DisplayPort、microSDカードリーダー、マイクロUSB充電ポートを備えている。

惜しむらくは、マイクロソフトがSurface Pro 3で完成させた、角度を自由に変えられるキックスタンドがなくなってしまった点だ。代わりに22度・40度・60度の3段階でロックするスタンドとなっている。喜ばしいのは、Surface Pro 3で5メガピクセルだったリアカメラがSurface 3では8メガピクセルとなり、オートフォーカス機能も加わった点だ。文書の写真を撮る際には非常に便利だろう。

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22度の位置でロックしたSurface 3はデスクでの作業に適している

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40度では膝に乗せて作業するのにちょうどいい

Surface 3のバッテリー寿命は、Surface Pro 3の9時間を抜いて10時間とされている。また、2種類のWi-Fiが設定可能だ。500米ドル版はストレージ容量64 GBで2GB RAM、600米ドル版はストレージ容量128GBで4GB RAMだ。

どちらも4G LTE対応版が後日発売される予定で、価格はそれぞれ600米ドルと700米ドルとのことだ。また、Surface 3のType Coverは130米ドルで別売される。

そして最も肝心で、Surface 3の本質とも言えるのが、全モデルにIntel Atom X7プロセッサを搭載している点だ。これによって64ビットのWindows 8.1を実行し、ビデオ再生、ウェブブラウジング、Office Suiteの生産性向上など、様々な面で快適な利用が可能となる。しかし、AtomプロセッサではSurface 3はラップトップと同等とまでは言えず、非常に強力なタブレットでしかない。

だが問題ない。Surface 3は新MacBookや新Chromebook Pixelの性能を上回っているとは言えない(前者にはポートにおいて、後者には価格と内部ストレージ容量において勝ってはいるが)。それでもSurface 3は、マイクロソフトの製品で唯一iPadに対抗できる存在なのだ。たとえ成功せずとも、最高の挑戦者なのは確かだ。

Surface 3はPCではなく、最高のマイクロソフト製タブレットである

Surface 3の製品ページでiPad Air 2と同端末が比較されているのには理由がある。価格帯は同じだが、Surface 3にはタッチペン、キーボード、キックスタンドが付属し、アップルの主力タブレットに対して説得力を持つ。以前のSurfaceシリーズはWindows RTによって能力が制限されていた。しかし、Surface 3は本当に生産性のあるタブレットとなり、ついにiPadに対抗できる可能性がある。

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マイクロソフトは、iPadのシェアを大きく奪うことに狙いを定めている

一方、アップル最大の成功例であるiPadは、ユーザーが端末に必ずしも生産性を求めてはいないことを証明している。 iPadは未だ世界最大の娯楽用端末で、iOS専用アプリやゲームも豊富だ。Surface 3はWindowsを搭載するが、Atomプロセッサでは高性能のゲームをプレイするのは難しそうだ。

iPadの売上が減少し、iPad Proについてはまだ噂の段階である今、マイクロソフトはタブレット分野に留まるものと見られる。Surface 3にユーザーがつくか否かはまだ分からない。だが少なくとも、マイクロソフトは成功するまで努力し続けると決心したようだ。

画像提供:Microsoft

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