休日を楽しむためのおでかけプランを提案するサービス『Holiday』の開発・運営をしているホリデー株式会社。今回は、iOS アプリや Web アプリ等プロダクト全般の開発を担っている、プロダクト責任者 兼 デザイナーの多田 圭佑(ただ・けいすけ)氏に話を伺った。

– まずは、『Holiday』というサービスについて教えてください。

12 (2)

多田氏:一言でいうと、『Holiday』は「おでかけ情報が集まるプラットフォーム」です。休日のおでかけを楽しくするための情報はユーザ自身に投稿してもらっていて、それを見た別のユーザが実際におでかけした感想を書き込むなどのコミュニケーションがされています。「クックパッドの“おでかけ版“」と言われることが多いですね。クックパッドでいう<料理のレシピ>が、Holidayでは<おでかけの情報(プラン)>です。

– 『Holiday』開発において、多田さんはどのような役割で関わられているのでしょうか?

多田氏:僕は、WEBとモバイルアプリと両方のデザインを担当しています。ユーザ体験、UIデザインを作ることと、実装ですね。現在は2人で進めていて、もう1人のエンジニアにはサーバーサイドなどのインフラを担当してもらい、僕はフロントエンドとアプリケーションの開発などを担当しています。ホリデー全体としては、今はフルタイムが6名おり、それ以外にエンジニアや業務委託が3、4名程いますね。

13951032_10210326135738036_2068577335_o
13978330_10210326135658034_2139148981_o

– 多田さんはもともとソフトエンジニアではなかったとお聞きしたのですが、こうして今お仕事をされているキッカケは何ですか?

多田氏:もともと「今すでに世にある技術を使ってどう社会に還元するか」という意識が強かったというのが大きいですね。大学時代は情報系の学部に所属していて、プログラミングの研究をしていました。周囲の人は、世に出ればかなりの大きさのインパクトになるような技術の開発などをしていたのですが、そういう技術って世に出るまでかなりの時間を必要としますよね。

それを見て、なおさら「早く」社会に技術の力を還元したい気持ちが強くなって。当時ちょうどインターネットが普及し職業としてソフトエンジニアが多くなってきていたので、自分もそこに携わりたいなと思ったのがキッカケです。

– そんな中、ホリデーに決めた理由はなんですか?

多田氏: ホリデーで自分のやりたいことをチームで実現できるのでは、と思えたので決めました。ホリデーが掲げている理想の姿、ビジョンみたいなものと僕の思う信念や正義みたいなものが近かったのと、その理想を実現できるだけの環境があると感じたためだと思います。

やはり、「技術の力で社会がどうなっていくか」に興味があったので、理想とする社会の姿を掲げているだけでなく、その理想を実現できる環境で挑戦できると感じることができたホリデーは魅力的でしたね。

 

不確実な状況の中で意思決定をしつづけること

– 実現したい理想に向かっていろいろされてきたと思うのですが、これまでにぶち当たった壁みたいなものはありますか?

10 (2)

多田氏:今も感じていますが、不確実な状況の中で意思決定をし続けることの難しさがあります。「おでかけの課題解決をする」というくくりだと人によってそれぞれ思い描くものの幅が広くて、手を付けるべきところの優先順位付けが難しいなと。

もちろん優先順位を無理やりにでも付けないと動けない部分も多くあるので、正確なデータがない状態でも自分の信念をもって決断しなければならない場面は毎回壁にぶつかっているような感じです(笑)

– なるほど。そのなかでも開発の過程で苦労されたことはありましたか?

多田氏:どちらかと言うと、「どうモノを作るか」よりも「どのようなモノを作るか」が一番大変ですね。何を作れば課題が解決されるのか、そもそも何が課題なのか、それらを少しでも多く検証していくためにさまざまなプラットフォームを今も試行錯誤している状況です。

– 判断に迷ったときなどはメンバーに相談しながら進めていく感じでしょうか?

多田氏:そうですね。基本的にはメンバー間で論点を話し合いますし、議論して何かを決めるときだけではなく、みんなが思っていることをざっくばらんに話し合う時間を週に1回は取るようにしています。みんなで集まって朝ご飯を食べながら話すこともありますね。

– お昼ではなく朝なのは何か理由があったのですか?

多田氏:単純に朝の方がみんなで集まれるからですね、たぶん(笑)。あとは、朝の方が頭もすっきりしているということと、早起きしようという心掛けが時間の過ごし方を考えさせるというメリットがあると思います。朝早く起きれば有意義な時間が過ごせることに気付いたキッカケにもなったので、結果的には朝でよかったなと思っています。

ホリデーだと最近始まった取り組みなのですが、クックパッドにいた頃は週1回朝ご飯を作ってくれる日がありましたね。当時はオフィスが同じだったので、その恩恵を受けて朝ご飯を食べながらコミュニケーションを取っていたので、その名残りでもあります。

 

「どういうモノを作るか」をさまざまな視点でみる必要がある

– メンバーを率いる立場かと思いますが、多田さんご自身が仕事をする上で意識していることはなんですか?

多田氏:僕たちが作るサービスのエンドユーザは一般の人々なので、さまざまな人の“日常生活”を知ることように意識していますね。たとえば、「どういうモノを作るか」と考えたとき、見た目のデザインひとつ取ってみてもそうですし、プログラミング技術やシステム設計などだけではなく、実際に出来たものが現実の世界でどのように機能するかを考える必要があると思っています。きちんと考えるための土台として、普段の生活の様子や考えていることなどの情報を収集して深めることは重要だと思います。

– ほかにサービスをより良くするためにしていることはありますか?

多田氏:他だと基本的ですがアンケートを取ったり、インタビューしたりしています。ただ、その際にいただいた意見をそのまま反映させることはほとんど無いですね。その意見の裏側にあるニーズは何か、ということを必ず考えるようにしています。

それに、すでに実際にサービスを利用してもらっているので、そのデータの分析でわかることとユーザの意見の裏側を考えて見えてきたものと両方を総合的に見たうえで、日々どう機能改善をするかについて話し合っていますね。改善でユーザが喜んでくれるのも嬉しいですし、隠れたニーズを突き止めるのってとても楽しいです(笑)

3 (2)

– ユーザの意見の裏側を想定し、潜在的なニーズを掘り起こすようにしていると。今後、Holidayをどのようなサービスにしていきたいと考えていますか?

多田氏:そうですね。休日の過ごし方というのは十人十色で、少し工夫するだけで世界は広がるし、外に出ることで人生は豊かになると少しでも多くの人に実感してほしいという気持ちが僕の中にはあります。それを実現させるために、少しでもおでかけの敷居を下げ、休日の新たな過ごし方を提案できるサービスになれるよう注力していきたいと思います。

– 多田さんご自身の今後こういう人になりたいという目標などはありますか?

多田氏:個人的に、「誰かの役に立つ便利なものを生み出したい」という思いがありまして。新しい技術は解決方法の幅を劇的に広げてくれるので、とても好きなんですが(笑)。そういった新しい技術を起点に新たな解決方法を考えたり、すでにある技術を応用したり、解決したい問題に合わせて適した技術を選ぶことで、社会や人の問題を解決できる人になりたいです。

そのためにも、「作ったモノは、誰のために、どういう風に、役立つのか」ということを理解しなければならないと思っています。課題に適した解決方法というのはそれぞれあると思っているので、正解のない中でも確かな自信を持って判断できる「覚悟」みたいなものを洗練させていきたいです。

– 今後について聞いてきましたが、どういった人と今後一緒に働きたいと思いますか?

多田氏:「情熱的な人」がいいなと思います。やはり僕たちの原動力は、「自分の技術で作ったモノで社会や誰かの問題を解決したい」という想いにあると思っています。それで誰のどんな悩みが解決されるのか、それは社会の中でどういった機能を持つのか、といったことに情熱を向けられる人とお仕事がしたいですね。

– さいごに、多田さんの思う「ホリデーらしさ」を教えてください。

多田氏:一言でいうと、「ピュアな人」が多いなという印象です(笑)。自分の幸せや喜びを周りとも共有したい、周りの人にもそうなってほしい、という気持ちが強い人が多いかなと。自分1人がよければいい、といった考え方をする人はいないですね。みんながサービスを成長させたいと思っているので、誰かがミスをしてもチームでうまく調整してカバーしますし、意見も素直に言い合いますね。

– ありがとうございました。

「自分の技術で作ったモノで社会や誰かの問題を解決したい」と常に意識している多田氏。おでかけという分野の中で、ユーザの意見を取り入れ、その裏側にあるものは何かを突き詰めるという。そんな『Holiday』を通して、気軽におでかけを楽しむ機会が増えることで各ユーザの生活が豊かになることを願う。

 

002


今回取材した方

ホリデー株式会社 プロダクト責任者兼デザイナー
多田 圭佑(ただ・けいすけ)氏

東京大学工学部 計数工学科 卒業
東京大学大学院 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 修了
大学院時代は画像処理の研究をする傍ら、趣味やアルバイトなどで Web アプリケーション作成やサービスデザインを行う。
クックパッド株式会社に新卒社員として入社すると同時に Holiday というサービスの立ち上げに参画(当時はクックパッド株式会社ホリデー事業室)。以来プロダクト責任者兼デザイナーとして Holiday の iOS アプリや Web アプリ等プロダクト全般の開発を担っている。