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マイクロソフトは自社プラットフォーム用のアプリを開発者に生み出してもらう必要がある。そのため、同社はiOSおよびAndroidアプリをWindowsに移植できるよう開発者を支援しているが、先日、その戦略が大きく前進した。木曜、ワシントンに拠点を置くテック企業のRedmondは、自社iPhoneアプリの移植ツール、をオープンソースのパブリック・プレビュー版として発表した。

同社は、モバイルアプリのメーカーを誘致することが非常に難しいのをよく承知している。この新しいツールを使用し、既存のアプリからWindowsアプリを容易に作成する方法を提供することで、開発者へのサポートをさらに後押しするのがマイクロソフトのねらいだ。 Androidの開発者もWindows Bridge for Androidを入手できる。現在、これはプライベート・ベータ版が利用可能だ。

このようなツールの目的は、開発者が既に構築したものの大部分を再利用できるようにし、開発にともなう複雑な要素を減らすことにある。

しかし、マイクロソフトはその「橋」がまだ完成した状態ではないと警告している。つまり、バグが多かったり、使えるはずの機能が欠けていたりしても驚かないように、ということだ。オープンソースであるBridge for iOSを選んだ主な理由は、開発者にこのプロジェクトに貢献してもらうことで、完成版を今秋(新しいVisual Studioの更新が行われた時)に確実にリリースするためである。

アプリ開発者がこの新しいツールについて知っておくべき点を他にも挙げておこう。

Windows Bridge For iOSを知るための5つのポイント

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1. 利用はできるが、公開はできない
開発者は、以前「Project Islandwood」として知られていたWindows Bridge for iOSでの作業をすぐにでも始めることができる。だがプレビュー版のため、その成果をリリースすることはできない。

2. 移行ツールではなく、変換ツールである
テック企業は互換性について異なるアプローチをとっている。Androidなど、他社のプラットフォーム用に作られたアプリを実行できるブラックベリーのような企業もある。この「橋」を用いるマイクロソフトの目的は、それとは違うところにある。開発者が既存のiPhoneやAndroidのアプリをWindowsアプリに容易に変換できるようにすることだ。別の言い方をすると、iOSおよびAndroidアプリがWindowsで実行されるわけではなく、その点を変更したりはしないということだ。

3. iOSの開発者は自分の知っているコードを使える
マイクロソフトは、Objective Cのコードで基本的なWindows API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を使用できると言っている。つまり、iOSとWindowsの開発者向けツールには互換性があるということだ。

4. まだWindowsの全てをカバーしているわけではない
このツールで、開発者はWindows 8.1とWindows 10(x86およびx64アーキテクチャ。このOSを動作させているチップの種類を指す)の両方をサポートできる。いずれはスマートフォンなどのモバイル端末の鍵となるARMプロセッサもカバーされるだろう。

5. ツールに含まれているもの
「橋」は4つの必需品をカバーしている。Objective Cのコンパイラ、Objective Cのランタイム、iOSのAPIヘッダーおよびライブラリ、Visual Studio 2015にXcodeプロジェクトを直接取り入れられる機能だ。

Windows Bridge for iOSが利用可能となり、読者もMITライセンスの下でオープンソースのGitHubプロジェクトからコードを入手することができる。

今年初めに行われたBuild 2015で、マイクロソフトは開発者に対し、ライバル企業のプラットフォームから既存のアプリを移植するのを支援すると語った。この「橋」はその約束を実行する手段だ。技術面に関して、さらに詳しい情報は上記GitHubのリンクから。その他の詳細についてはBuildの動画を見てほしい。

画像提供:
トップ画像提供:Adriana Lee for ReadWrite
Windows画像提供:Urs Steiner

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