ディープリンクのツールを提供するアプリメーカーに、思わぬ企業が加わっている。Airbnbだ。

ディープリンクとは、特定の機能やコンテンツの一部に直接アクセスするための技術であり、モバイルアプリがウェブに遅れをとっている分野だ。アップルやグーグルから、Bitly、Button、URXなどのスタートアップに至るまで、どの企業の技術者もこの問題を解決しようとしている。

そして、今度はAirbnbもこのディープリンクの競争に参入したのである。火曜、宿泊施設市場で活躍する同社のエンジニアは、DeepLinkDispatchを発表した。これはAndroidアプリの特定部分へのリンクが容易になるライブラリだ。

Androidには、あるアプリを他のアプリとリンクできるようにするIntentという機能があるが、Airbnbはそれに満足してはいなかった。

「モバイルのエコシステムにおいて、ディープリンクはより大きな要素になりつつあります」とAirbnbのエンジニア、クリスチャン・デオニエは語っている。 「Androidに元から備わっているディープリンクの機能は、少々見た目がよくありません。これは、より洗練され、より合理化されたソリューションなのです」。

具体的に述べると、DeepLinkDispatchを使うことで、アプリメーカーは、ディープリンクがどのように利用されているか、また、上手くいかなかった場合にその原因をより詳しく理解することができるのだ。

ディープリンクへのディープな関心

デスクトップよりも携帯電話に依存するユーザーが増えるにつれ、モバイルアプリに直接リンクを組み込むことには大きな関心が集まるようになった。そして、ディープリンクへの注目から、その需要に応えるべく、Buttonのようなスタートアップ企業が生まれた。

ディープリンクは、実際よりも神秘的で専門的な技術のように思える。 「ディープリンク」を利用すると、一般的なホームページやスタート画面が開かれるのではなく、ユーザーはウェブサイトやアプリの特定の部分に送られる。(この「ディープ」という用語は、例えば、あるウェブサイトの階層構造になっているページやあるページ自体の中で、目的の箇所がある場所を指す)。

モバイルに関して言えば、リンクによってユーザーはあるアプリ内の特定のセクションに送られる。一般的に、アプリには標準的なウェブアドレスや構造がないので、注意が必要である。

そこでDeepLinkDispatchの登場だ。 AirbnbのAndroidチームの技術者らは、約1か月かけてよりスッキリとしたディープリンク・ツールの開発に取り組み、これがその最終的な成果だと述べている。

簡単に言うと、DeepLinkDispatchでは、開発者が追加のコードを記述しなくてもAndroidアプリ内の複雑なディープリンクを処理することが可能だ。開発者は思いのまま、ディープリンクにラベルをつけるだけで、このツールはそこから自動でルーティングと構文解析をしてくれる。

また、ディープリンクが成功したか失敗したかに関してアプリを確認することも可能だ。それにより、開発者には有用なデータが与えられる。

Airbnbは、このところ様々なオープンソース・プロジェクトに取り組んでおり、この新しいAndroid用ディープリンク・ツールをオープンソース化することも、その一環である。プロジェクトの大半を占めているのは、自社のコードを整頓する取り組みに端を発するものだ。

自社の技術力を披露するだけでなく、Airbnbは、そのホストのリストに直接リンクするアプリの開発を支援したり、あるいは他のアプリにリンクするアプリ内サービスを作成したりすることでも、間接的に利益を得られるだろう。例えば、ゲストが空港に到着したとき、ホストがLyftのような送迎サービスで事前に出迎えを手配できる機能を想像してみよう。

Airbnb、フェイスブック、その他の企業がオープンソースとしてディープリンク・ツールをリリースしている。ディープリンクをビジネスにしようとしているButtonやBitlyのような企業に対する挑戦なのだ。だが、いずれにしても、モバイルアプリの開発者には好ましい状況と言えるだろう。

トップ画像提供:Joe deSousa

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