モノのインターネット(Internet of Things)」の成長性を考える

750億。

これは、2020年までにどれだけのデバイスが「モノのインターネット(Internet of Things)」に接続されるかについての詳細なCiscoの報告書に基づいて、モルガン・スタンレーが推定した驚くべき(!)デバイスの数である。あと7年後には、全人類80億人全員にそれぞれ9.4個ずつの接続済みデバイスといった計算になるのだ。

これをもう少し俯瞰的に見るためにCiscoのレポートに目を向けると、2012年にインターネットに接続されたデバイスの数を、Ciscoのロブ・ソーダーベリーは87億としている。この時点でのデバイスのほとんどは、世界中のPCやラップトップ、タブレットや携帯電話であると彼は認識している。しかし間もなく、他のタイプのデバイス、センサーやアクチュエーターのようなものがこの「モノのインターネット」の大部分を支配することになるだろう。

今後7年間で「モノのインターネット」上のデバイス数がおよそ9倍まで増加するということは、多くのインフラ投資と市場の可能性がこの分野において大きく開かれていることを意味している。ここで使った「多くの」とは「非常にばかでかい」と同義である。Barrons.comとのインタービューにおいて、CiscoのCEOジョン・チェンバースはこれが14兆ドル規模の産業を意味すると語っている。

「モノのインターネット」に関するこの見通しに関して、Ciscoには強気になる理由がたくさんある。ルーターやスイッチ・スペースへの製品提供、およびそれら装置の内部へのインテリジェント・ルーティングやアプリケーション・プラットフォーム構築などの最近の積極的な取組みによって、この新しい「モノのインターネット」の分野で先頭に立つことができれば、Ciscoは実際に多くのビジネスを獲得できるだろう。

「モノのインターネット」に前向きな姿勢を見せているのはCiscoだけではない。先週の終わり、モルガン・スタンレーは「モノのインターネット」を定義し、さらにその規模、成長性および利益の可能性を計ろうとする29ページものリサーチ・ノートを公表した。

Ciscoの広報担当VPのカレン・ティルマンは自身のブログで、2020年のデバイス数を500億と見積っているが、モルガン・スタンレーはCiscoのデータに基づき、さらに高い750億デバイスという数値を予想している。

モルガン・スタンレーのレポートは、「Ciscoの見積もりによれば、2000年の時点で接続されていたデバイスはたったの2億だった。2020年まで同じ成長率として計算すれば、750億ものデバイスが接続されると推定される」と述べている。

モルガン・スタンレーの見解は全体的に強気だが、Ciscoほど高くはない他の会社の予想も発表している。「Intel(ITNC)は2015年までに『モノのインターネット』が38億のデバイス(タブレットやスマートフォンなどのモバイル・コンピューティングを含め)を見込めるとし、ABI Researchは2020年までにその数は300億に達するだろうと予想している」

これらのシナリオのいずれかが実際に起こった場合、誰が勝者となるのだろうか?半導体、ネットワーク、リモート・センサー、ビッグデータ・ベンダーは「モノのインターネット」の成長という宝くじの数少ない当選者になり得そうだ。ビッグデータは特に当選確率が高い。750億ものデバイスが一斉にリアルタイムあるいはリアルタイムに近い形で、測定・分析されるべきデータのシグナルを生成したとしたら?至るところでビッグデータが生成されることになるだろう。

天井はまだどこにも見えない。現時点で、モルガン・スタンレーのノートは「モノのインターネット」に接続される可能性のあるデバイスが、全世界で一人当たり200個はありそうだと推測している。経済や業界の動向だけを見ていると、多くのデバイスが既に「モノのインターネット」に接続されたことに気付きにくいのだが、今日のような初期の段階においても成長の余地は計り知れないのである。

画像提供:Shutterstock

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