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サイモンはマイクロロケーションツールの企業、Kontakt.ioの共同設立者かつCEOである。Kontakt.ioはWearable World Labsの企業であり、ReadWriteの親会社にあたるWearable World社も同社に投資している。

グーグルは開発者が近接通信の問題を様々な方法で解決するための新しいパッケージ、Eddystoneを発表した。ではこれで何が出来るのだろう?

EddystoneはビーコンがBluetoothを通じてユニークなデータを発信するための基本的な機能以上のものを提供するオープンフォーマットだ。どういう意味だろうか?まずEddystoneが広く知られているアップルのiBeaconとどう違うのかからみて行こう。

  • iBeaconはAndroidおよびiOSに対応しているが、ネイティブで動くのはiOSだけだ
  • EddystoneもAndroidおよびiOSに対応している。Android Mでネイティブ対応になるかもしれない。
  • iBeaconはシンプルで実装も簡単だ
  • Eddystoneはよりフレキシブルで新しい可能性を切り開くことだろう。だがコードを書くのはより複雑だ。
  • iBeaconはオープンソースではなく、その仕様はアップルが握っている。
  • EddystoneはGitHubで公開されている
  • iBeaconはユニークなIDを発信する
  • EddystoneはユニークなID、URL、センサーの数値の三種類を発信する

より幅広いデータをEddystone互換のビーコンで飛ばせるため、URLや温度やその他のセンサーの数値を直接デバイスに送り、様々な用途に使うことが出来る。

グーグルは今週、更に2つの新たなサービスを発表した。NearbyAPIとProximityBeacon APIだ。

Proximity Beacon APIは「開発者がいかにしてビーコンやスマートデバイスから生み出されるデータを管理するのか」という多くの企業が解決したがっている問題に対するソリューションだ。この手のソリューションを提示するのはグーグルが最初というわけではないだろう。全てのメーカーが独自のアプローチをとっているが、グーグルの試みは、あらゆる事を一つのAPIで出来るようにするものだ。

Nearby APIも「アプリレベルではなくOSレベルでスマートデバイスに近接通信を提供する」という難しい問題に対する答えの一つだ。NearbyメッセージおよびNearbyコネクションを通じて、最初から最後までデータの流れを把握しようと考えている。

モノのインターネットに金が集まる

ここ数年のうちにモノのインターネットにお金が流れ込むであろう事をグーグルは理解している。その時に立つべき場所に立っているために、今から頑張っている訳だ。

我々の様にまだ若い企業がグーグルやアップルの様な大企業から興味をもたれているということは、やっていることが正しいという事の現われだと思うが、同時に恐ろしいことでもある。これ以上グーグルに生活にまつわるデータを渡す事が望ましいことなのだろうか?

モノのインターネットでなしえる事はEddystoneで大きく飛躍する。インターネットがそうであったようにモノのインターネットが我々の生活を変えるような域に達するためには、ユビキタスなものになる必要がある。低電力Bluetoothビー
コンからどの様にデータをブロードキャストし(Eddystoneフォーマット)、そのデータがどう扱われ(Proximity Beacon API)、スマートデバイス上でどの様にプレゼンテーションされるか(Nearby API)といった事まで一貫した、開発者達がプラットフォームをまたいだエクスペリエンスを提供するのに役立つ、デバイスとインタラクションするための近接通信を生み出すことがより容易になるフレームワークだ。

ではこの事がユビキタス性をどの様にもたらすのだろう? 多くの人の予想通り、グーグルはAndroid MでEddystoneをネイティブサポートし、開発者はNearby APIを使ってスマートフォンにプッシュ通知を送ることが可能になる。アプリはどの様なフレーズでの検索を行い、どこに向かおうとしているのかなど、そのスマートフォンが何をしていたかについても知ることが出来、ユーザーの手を煩わすことなく適切な情報を提示することが可能だ。

世界一使われているモバイルOSにネイティブ統合することで、グーグルはビーコンの巨大な需要を生み出そうとしている。ビーコンの導入は世界中で大きく伸びることだろう。

例えば旅行に行ったとしよう。空港で車を借りてホテルに向かう際、空港を出発したかどうかを確認し、ホテルのチェックインに必要な手続きを自動的に進めることはNearby APIを使うことで可能だ。ホテルにつくと、迅速なチェックインのためのアプリのインストールを勧められ、宿泊する部屋は好みの室温に調整され、ホテルの駐車場に車を止めたら従業員にその旨の通知が行く。携帯はルームキーとしても使える。チェックアウトの際は駐車場を出るときにビーコンの傍を通る事で、近接通信APIから場所の通知がホテルに行き、チェックアウト手続きが自動的に済まされる。これらの機能はすべてEddystone、近接通信APIおよびNearby APIを通してAndroidにネイティブ統合された近接通信とビーコンとの間で行われることだ。

Eddystoneを使ってどうするべきか

どのような市場であれ、勝者と敗者を分かれ目は、トレンドを正しく読み、それに向かって突き進めるかどうかだ。負け組みはやっている事の間違いに失敗するまで気づかない。Blockbusterは取り返しがつかない状態になるまでNetflixの事など気にもかけなかった。もしあなたのビジネスにおいて近接通信が価値あるものになるのであれば(ほぼ全ての業界においてそうなのだが)、これを取り入れることを考え始めるべきときだ。

もし近接通信でどの様にクライアントにより良いサービスを提供するかを決定できないのであれば、モノのインターネットが広まった世界において誰かがあなたより早く顧客をつかまえる事になる。Webサイトを持たない企業の事を誰もがまともな目で見ないのと同じように、近接通信を活用しない企業も近々同じような目で見られることになるだろう。

ビーコンおよびビーコンソフトウェアの製造企業の責任者として、またグーグルと共にプロジェクトに携わる限られた企業の一つとして、Eddystoneが世間に何をもたらすのか興味は尽きない。これがビーコンの売り上げの原動力になってくれればいいと思っているが、エクスペリエンスがもたらすことを考えれば十分あり得ることだと思う。これはあらゆる開発者にとって、カップリングするアプリを作る以外の手段を得る助けとなるものであり、モノのインターネットで現れるであろうものの期待値を高めるものだ。

トップ画像提供:Jonathan Leung

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