MTI1OTUwMzk4NjAyMTYwNzcx
Pocket

消費者が購入するアプリは、依然としてゲームが多数を占めている。しかし、モバイルの未来はゲームにではなく、ショッピングにあるかも知れないという予兆が見えてきた。新しい研究報告によると、Mコマースがついに現実味を帯びてきた。

どれくらい現実的なのか?このショッピングシーズン、全オンライン購入の内の約31%がモバイルによって行われている。これは1年前と比較しても大きな変化で、モバイル開発者にとっては喜ばしい未来を示している。

アメリカ国民の購入行動を追跡

2008年から、アドビ・デジタル・インデックス(ADI)は、アメリカ国民の購入行動を評価してきた。当該期間中、4,500の小売サイトへの1兆件以上の訪問と、2014年10月期におけるEコマースサイトへの200億件の訪問を追跡したのだ (先週からアドビで働き始めた私は、つい最近ADIを知った)。これにより、オンラインでトップ500の小売各社で使われた全金額の内70%が解析され、昨年度の予想は実質消費額との誤差1%以内に落ち着いた。

言い換えれば、ADIは消費者の購入行動の目安としてはとても優秀だという事だ(こちらから自分で確かめてみると良い)。

pic001
提供元:アドビ

またADIは、取引に最適な時期を教えてくれる。例えばADIは、一番お買い得な日を、平均割引率が24%に届く感謝祭の日だとしている。

感謝祭まで待てないならば、その感謝祭直前の月曜まで待てば良い。ADI予測によると、11月23日の日曜と24日の月曜の間に、1日あたりシーズン最大の値下げ幅でもある5%が予測されている。

それから、サイバーマンデー(感謝祭の次の月曜日)まで買い物しないならば、注意して欲しい。「需要の増加と供給の問題で、サイバーマンデーには品切れのサインが5倍に増えます」という予測もあるからだ。

お金はよりモバイルへ

しかし、ADIが明らかにするデータの内でより興味深いものは、モバイルでの購入行動に関するものだ。

全体的に、Eコマースは好調だ。ニールセンのグローバルEコマース・リポートに反映されているように「オンライン購入意向率は、22項目の内12項目で、この3年の間に倍増して」おり、2014年では1.5兆ドルに達している。ADIに示されているように、ホリデーシーズンには、この成長は昨年の値を28%上回る。

Eコマースの増加がニュースの本質ではない。モバイルで行われることに着目しなければならない。

昨年、モバイルEコマースは、基本的に人々をショールームへと導いた、消費者は、例えばBest Buy等の店舗を訪問して食器洗浄機の実物を見て、それからオンラインで購入を完了した。

しかし、2014年にADIは、モバイル、特に増加傾向にあるスマートフォンで買い物を全て完了する人が大幅に増加すると予想している。

一方タブレットは、ますます利用価値を失いつつある。画面の事を考えれば、タブレットの方がショッピングに適したデバイスだと考えるかもしれないが。ウォールストリート・ジャーナルのクリストファー・ミムズは、この時代のセンチメントを的確に捉えている。

Christopher Mims(@mims):「私たちはタブレットが実は『3Gを欠いた電話』でしかないと、心の奥底で密かに知っている」

タブレットが全ての妥当性を失ってしまったわけではない。人々のモバイル利用は、スマートフォンが中心になってきているが、タブレットもMコマースにおいて大きな役割を持てるはずだ。

pic002
提供元:アドビ

しかしタブレットの役割は急速に減少している。2013年を例にとってみると、ADIの昨年度ホリデー・シーズン売上分析によると、タブレットの使用率はスマートフォンに対して2対1の比率を誇っていた。今年は、タブレットとスマートフォンはほぼ同率に近づいた。来年はスマートフォンが上回っても驚きに値しない。

コンピューター中心の購入からスマートフォン中心の購入へとシフトする要因とは、消費者の利便性だ。数年前、モバイルアプリもウェブサイトもほとんど使えたものではなかった。しかし現在は買い物がしやすいように最適化されている。

個人的な例として、私は服を、ましてや靴などオンラインで買ったことは無かった。何故なら私にとってこれらは着心地や履き心地を見るための試着が必要なものだったからだ。

しかし、昨日私はNordstromアプリを使って靴を買ってしまった。仕事中に、仕事用の靴の必要性に思い至ってしまったのだ。近所のNordstromに向かう時間は無かったので、私はアプリをダウンロードして、オプションを眺めながらフリックし始めた。十分後、Eccosが一足、我が家に向けて配達される事となった。

開発者にとってこれが意味する事

こういったものは、モバイル開発者と彼らを雇う会社にとって良いニュースだ。過去には実質的に1つのビジネスモデルしか無かった。とてつもなく人気の(それはつまり、当然無料の、という意味だが)アプリを構築し、ふぇに10億ドルで売りつけるのだ。

ReadWriteのダン・ロインスキーが強調しているように、これが意味することは、モバイル開発者における中流階級の不在だ。「お金はトップ開発者に醜いまでに集中し、たったの1.6%の開発者が、残りの98.4%全てを合計した額の何倍も得ているのだ」。全モバイル開発者のほぼ半数が、全く儲けていない。

これは部分的に、モバイル開発者が頼る収入モデルに由来している。デスクトップ利用のウェブは、健全な広告ベースの市場を持っている。一方で、モバイル広告はなかなか理解を得ず、誰かにアプリの存在を知ってもらい、更にお金も支払ってもらう、というのはとても難しいことなのだ。

しかしながら、Mコマースはもう一つの、恐らくより良い手段を提供する。そしてゴールドマン・サックスのリポート(ジェイ・フィオーレによって上手くまとめられている)によれば、変革が起こりそうなのだ。

Mコマースは、2014年にEコマースにおける小売セールス全体の4分の1を少し上回った。2018年には、全Eコマースの売上の半数を担う事になるだろう。これは、非モバイルのEコマースが31%の伸びしか見せない期間に、Mコマースは3倍の成長を見せるという事だ。

この成長予測と、ADIデータに既に見られる成長とを合わせて考えてみなければならない。モバイル開発者は、消費者にゲームをさせたり動画を見てもらうだけでなく、モノを買わせることができるアプリについて真剣に考える必要がある。Citibankはこれを理解し、モバイルバンキングの未来を掴むために、アプリ開発者を求めている。しかし自分でアプリを制作できる開発者にとって、他の誰かのアプリに従事することには興味がわかないだろう。

要するに、VisionMobile’s Developer Economicsの2014年第1四半期報告書によれば、消費者がモバイルで買い物をしやすくなるにつれ、「(アプリを)買うために支払う、という収入モデルから(アプリを)使いつつ支払う、という形へのシフト」が見られるはずだ。これは、「開発者の役割が発明家から価値を付加する再販業者」に変化するという事を意味する。

今後の成長を考えると、これこそ開発者がモバイルアプリ経済において目指すべき姿かもしれない。

トップ画像提供:Shutterstock

Pocket