世界中の政府がスマートシティ構想に首を突っ込んでいるなか、セキュリティの専門家たちからは安全でない技術の増加に警鐘が鳴らされている。これは、Trustwaveが米国政府のために働いている情報セキュリティ専門家203名を対象におこなったアンケートの結果だ。

回答者の23%は、「政府はスマートシティに活用されている多くの技術のリスクについて理解していない」と答えている。

また、ほぼ1/3が「政府はスマートシティの安全を保証できるほどの予算を確保できていない」としており、そして同じだけ「政治的な論争によりセキュリティが軽視されている」とも答えた。

ほか、回答者のうち27%が「公共WiFiはもっともハッキングリスクが高い」と言っており、19%は「スマートグリッド(次世代送電網)はもっとも脆弱性を抱えている」と答えている。

さらに、13%が「交通システムはセキュリティ侵害の被害をもっとも受けやすい」と言い、11%が「監視カメラはハッキングに対して脆弱である」と言っている。

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「自治体は、工業IoTが提唱するコスト削減と効率向上というものに夢を見すぎている。しかし、そういった夢も新たな脅威や制度変更への対策ができなかったり、隠れたコストが明らかになれば醒めてしまうだろう。スマートシティが成功するためには、重要なインフラを積極的に防御することが必要だ」と、米国オレゴン州に本社を置く脆弱性診断サービス提供会社Tripwireの親会社 Beldenに勤めるレカ・シェノイ氏は語る。

IoTデバイスに発生した障害のトレンド

スマートシティプロジェクトでは大量のIoTデバイスの展開がたいてい付き物だ。だが、これらデバイスはセキュリティについてほとんど、もしくは、まったく対策がされていないことが明らかになっている。

最近の例でいうと、Kaspersky Labのスピードカメラが簡単にハッキングされ得ることが証明された。

そのほか、さまざまな事例が湧き出しているところであり、多くの都市において「技術の安全性」の検証をせずにスマートシティ構想の実現に乗り出している可能性がある。

住みやすい街の実現を目指していたはずのスマートシティ構想だが、いまとなっては危険な街を量産する根源となってしまっている。なんと皮肉なことだろう。

「スマートシティに取り組んでいないところですら、これらデバイスが市民のデータをギガバイト単位で処理している。そして不幸なことに、第三者からの操縦から守れるほどに安全だとは言い切れないのが現状だ」と、Kasperskyの研究者は語る。

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