※本記事は、2015/6/29に投稿されたTechAcademyマガジンからの転載記事である。


本記事は、非エンジニアサミット「プログラミングをシゴトにする」のイベントレポートである。このイベントは、これからプログラミングの学習を始める人を対象に開かれたものだ。ゲストは、クラウドワークスCTOの大場氏、Fablicの堀井氏。サミットにおいて語られたことを余すところなく、全部で5回にわけてお伝えしていきたい。


TechAcademyでは、2015年6月14日に非エンジニアサミット「プログラミングをシゴトにする」というイベントを開催しました。これからプログラミングの学習を始める方を対象に、第一線で活躍するエンジニアから直接話を聞けるイベントです。

第1回目となる今回は、株式会社クラウドワークスCTOの大場光一郎氏、株式会社Fablicの堀井雄太氏をゲストとしてお迎えしました。

本記事ではイベントレポートをお届けします。これからプログラミングの学習を始める方は参考にしてみてください。

ゲスト

0d9b49a55c17e6d746783956d5b99e65大場光一郎氏(株式会社クラウドワークス 執行役員CTO)

2001年、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社へ入社。在職中、Rubyの導入支援やRubyを用いたクラウドサービスの開発・運用に従事。 グリー株式会社インフラストラクチャ部門にて、開発環境からプロダクションをつなぐDevOps周りを担当し、GitHub Enterpriseの導入による開発品質の向上や、デプロイメント支援システムをRubyで開発。Rubyやソースコード管理に関する講演、著書多数。 2014年1月、株式会社クラウドワークスに参画、執行役員CTOに就任。

 

11356067_10206738971614918_119198002_n堀井雄太氏(株式会社Fablic チーフエンジニア)

『Fril(フリル)』を開発しているエンジニア。2007年、株式会社ECナビ (現:VOYAGE GROUP)に新卒入社。比較サイトの運営やディレクトリ検索サービス、広告配信システムの開発などを経験。2012年、株式会社Fablicを創業し女性 向けのフリマアプリ『Fril』を開発、インフラ、サーバーサイドの開発担当。

 

 

クラウドワークス大場氏の講演

まずは、大場光一郎氏から講演いただきました。講演では、エンジニアになったきっかけ、社内の開発体制、これからエンジニアを目指す人に期待することをお話しいただきました。

 

1. エンジニアになったきっかけ

学研の教材に載っていたマンガがきっかけでBASICを使ってプログラムを書いてゲームを作りながら自分でやってみようと思ったのが、一番最初にプログラムを書くことのスタートだったとのこと。

その後は、ハードウェアを組み合わせた業務システムを開発している会社に入社。当時は「プログラムさえ書ければいい」と思って社会人をスタートしたそうです。その時のことを大場氏は「今から考えると当たり前ですが振り返るとコードを書けるだけで会社を選ぶのは良くない」とも語りました。

またその頃、働いていた会社とは別に、オープンソースを開発するプロジェクトに入り、そのプロジェクトの開発者との交流を通じて、組織の垣根を越えてプロジェクトを進めることを経験したそうです。そのため、大場氏の考え方の根本は「オープン」。実際仕事の中でもオープンソースのように仕事をしているのが特徴なんだそうです。

2. クラウドワークスでの開発体制

クラウドソーシングサービスのクラウドワークスの開発体制はどうなっているのでしょうか。

特徴は、UX改善会を開催してユーザー体験を大切にした開発を重視していること。「UX改善会」は、3、4人のチームを組んで、ユーザー視点でサービスを使い、サービスにおける課題を見つけ、改善案などをプレゼンテーションに落とし込んで全社員に発表するというもの。社員はもちろん、エンジニアインターンの学生から率直な意見を聞いて改善に役立てているといいます。

この取り組みにより、サービスを使い続けていると当たり前になって気づかないことを、改めてフレッシュな気持ちでサービスを見つめられ、実際にサービス落としこんで、日々改善ができているんだそうです。

開発分野の他に、クラウドワークスでは日報の書き方にも工夫があり、お互いがどんな仕事をしているか共有し合えるように、他の部署の人でもわかる言葉で伝えることを推奨しているそうです。

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3. これからエンジニアを目指す人に期待すること

大場氏は「今は技術が折り重なってできているので、深堀りすればするほど深いし、技術の移り変わりも早いので、エンジニアとしては多層的に折り重なる技術を同時に理解できないといけない状況です。」とエンジニアとして必要なことを語りました。

そのような状況の中で、初心者としてプログラミングをはじめるのは、チュートリアルなどが充実しているため、比較的簡単で、初心者から中級者に上がるにはいろいろな技術をキャッチアップする必要がでてくるため、1人では限界があるとのこと。そのため大場氏は、勉強会を通して仲間を見つけることや、プログラミング学習のサービスの活用などを推奨しているそうです。

また、JavaもRubyも最初は「おもちゃ」と言われていた背景があり、「おもちゃ」と言われているような技術を使ってみることの大切なんだそうです。「イノベーションを起こすようなものは最初おもちゃのように思われがちですが、だからこそチャレンジすることが今後のエンジニアに必要なのではないか」と大場氏は締めくくりました。

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Fablic堀井氏の講演

続いて、堀井雄太氏に講演いただきました。大場氏と同じく、エンジニアになったきっかけ、社内の開発体制、これからエンジニアを目指す人に期待することお話しいただきました。

 

1. エンジニアになったきっかけ

もともとは経済学部出身で、大学でもプログラミングの授業で受けていたわけではない、いわゆる文系プログラマーだという堀井氏。それでも大学生のころから漠然とWebサービスを作ってみたいと思っていたそうです。

そこで大学生のうちにいろいろな会社でインターンをとして働いていたのがプログラミングを学ぶきっかけ。最初はHTML/CSSを使ってWebサイトを作るところからはじめ、本を読み込んでサービスを作ってみるなど独学で学んだとのことです。

その後、ECナビ(現在のVOYAGE GROUP)に新卒で入社し、自社プロダクトの開発と運用をして、後半の2年はインフラの部署に所属されていました。会社に所属することのメリットとしては、独学よりも体系的に学べる、先輩や同僚がいることで成長できるなどを挙げていました。

堀井氏が講演の中で話した、「エンジニアとしては遅咲きだが、遅いということはない。意志があれば、とりあえずやってみるのが大事」という言葉が印象的でした。

2. Frilの開発体制

株式会社Fablicは、2012年7月にフリマアプリのFril(フリル)をリリース。累計ダウンロード数が300万を越えているといいます。現在は、12、13人のメンバーで開発しているそうです。エンジニアはまだまだ増やしたいとのことで、募集も随時行っているとのこと。

開発体制として特徴的なことは、ユーザーと一緒に開発すること。実際にFrilを使っているユーザーをカスタマサポートとして採用しているそうです。開発の現場にユーザーがいて、「困ったことがあったらユーザーに聞く」が信条で、実際の開発フローにユーザーが関わるようにしているといいます。

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3. これからエンジニアを目指す人に期待すること

どんなエンジニアになるかを意識することが大事とのことです。

会社のフェーズによってエンジニアに求められることは違うので、技術の経験たくさんを積むことが大事。堀井氏自体も、サーバーサイドもインフラも関わってきましたが、今では全てが関係しているそうです。それぞれの領域を学んでいく中で、強みを形成していくのが良いとのことでした。

また、技術を学ぶだけでなく、行動して実践することも大事。チームで開発できる、社内で共有できる、社外にアウトプットできる、リーダーシップを発揮できるなど、技術をもとに行動することが今後のエンジニアに求められていると語っていました。

また、最後には「ものづくりは楽しいので、楽しみながら開発していくのが大事」というメッセージで堀井氏は締めくくりました。

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次回は、パネルディスカッションの様子を伝える。

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